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小宮一慶の週末経営塾

口先だけで動かない経営者には誰もついていかない

小宮一慶
【第11回】 2015年7月4日
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トップが「ティーチャー」では
会社は伸びない

前回は、事例を挙げてお客さま志向の「小さな行動」が社員のやる気を高め、会社の業績を飛躍的に向上させるというお話をしました。

 それでは、その「小さな行動」を徹底して部下にやってもらうにはどうすればいいのでしょうか。それは「指揮官先頭」です。言葉遣いや行動など、経営者自身が率先垂範するのです。

小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 部下にはやらせるけど、実は自分はやっていない。こういう人はけっこう多いのですが、口先だけで自分は動かない経営者に、誰もついていきたいとは思いません。こういう人は、リーダーではなく、「ティーチャー」なのです。

 ティーチャーは、どこかで聞いた話や、感銘を受けた本の話などを朝礼や会議でしゃべって、その通りやれば、うまくいくと思っています。それでは評論家と変わりません。それでは、部下はついてこないのです。経営者のその話を聞きながら、部下は「あなたこそ頑張れよ」と思っているのです。

 でも、リーダーは違います。真のリーダーは、自らが先頭に立って、覚悟をもって行動する「指揮官先頭」の気持ちがあります。指揮官先頭は、戦前の海軍兵学校で厳しく教えられたことです。困難な状況に直面したときこそ、リーダーは自ら動くのです。先頭に立って行動するからリードする人、つまり「リーダー」なのです。

 リーダーは、まず、自らが先頭に立って行動するのです。リーダーシップを理屈で学べると勘違いしている人がいるかもしれませんが、リーダーシップとは覚悟なのです。自ら先頭に立って行動する覚悟を持っているし、先頭に立って行動することが、社員を動かすことにつながることを知っているからです。先頭に立つので背中を見せるしかありません。

 ティーチャーは、頭でモノを考えるだけです。難しい理屈ばかり並べるのは得意ですが、それでは、いつまでたっても部下は動きません。

 私は、一代で一部上場企業を作り上げた経営者に「頭は臆病だけど、手は臆病ではない」と教わったことがありますが、その通りだと思います。

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小宮一慶

京都大学法学部卒業。米国ダートマス大学タック経営大学院留学(MBA)、東京銀行、岡本アソシエイツ、日本福祉サービス (現、セントケア)を経て独立し現職。名古屋大学客員教授(平成26年度後期)。企業規模、業種を超えた「経営の原理原則」を元に、幅広く経営コンサルティング活動を行う一方、年100回以上講演を行う。『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』(ディスカヴァー21)など著書は100冊を超え、現在も経済紙等に連載を抱える。


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経営課題を抱えて日々悩む経営者に向けて、数々の企業経営者に伴走してきた経営コンサルタントの小宮一慶氏が課題解決の「ヒント」を提供。どんな業種にも通じる経営の原理原則をおさえながら、経営者はどうあるべきか、実際の経営現場で何を実行すべきか、を語る。

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