社内プレゼンはビジネスパーソン必須のスキル。ところが、多くの人が苦手ではないでしょうか?何度も却下されたり、差し戻しにあったり……。そこで、ソフトバンクで孫正義氏から「一発OK」を何度も勝ち取った著者が、秘伝の「社内プレゼンの資料作成術」を全公開。シンプルな資料で100%の説得力を生む、「超」実践的なノウハウをお伝えします!

優れたプレゼンは「ロジックがシンプル」である

 プレゼンはわかりやすくなければなりません。
 では、わかりやすいプレゼンとは何か?
 シンプルなロジックで展開されるプレゼンです。「ロジック(論理)」などという言葉を使うと、小難しい印象をもたれるかもしれませんが、何も難しいものではありません。なぜなら、社内プレゼンで必要なロジックはたった1つだからです。その論理展開(=ストーリー)に沿ってプレゼン資料をまとめれば、必ずわかりやすいプレゼンになるのです。

 それが、この図版に示したストーリーです。

「1課題」「2原因」「3解決策」「4効果」の4つが、この順番で並んでいること。そして、それぞれが「なぜ?」「だから、どうする?」「すると、どうなる?」という言葉で繋がっていること。それだけでロジカルなプレゼンになります。社内プレゼンは、このストーリーさえ覚えておけばOKなのです。

「なぜ?」「だから、どうする?」「すると、どうなる?」

 具体的に考えてみましょう。
 本連載の第4回で例示した小売企業の場合であれば、「課題」は「店舗来客数の大幅減少」となります。

 次に、「なぜ?」という問いかけに対する答えを打ち出します。おそらく、部署内での検討段階で、顧客アンケート、スタッフアンケート、あるいはミステリーショッパーの調査などあらゆる方法で、「来客数減の原因」を追求したはずです。その結果、「接客接遇の不評」「店舗が汚れている」「店舗外装の陳腐化」「什器が古い」などの原因が見えてきたわけです。

 テーマは小分けにするのが鉄則ですから、このように「原因」が複数あるときには、どれか1つの原因に絞ると、わかりやすいプレゼンになります。そこで、ここでは「接客接遇の不評」をテーマにプレゼンを展開することを考えることにします。ちなみに、ここまでが「現状報告」に当たるパーツになります。

 続いて、「だから、どうする?」という問いかけに答えます。
「来客数減」の原因が「接客接遇の不評」にあるという現状に対して、「こうすれば、その原因を解消できる」と提案するわけです。「店長に対する接客接遇研修を実施しよう」「いや、スタッフ全員に研修をしたほうがいいのではないか?」「接客接遇マニュアルを配布するのはどうか?」……。部署内では、さまざまな議論がされたはずです。そのなかで最も有効な解決策を提案するわけです。

 ここで忘れてはならないのは、必要なコストとスケジュールもあわせて提示することです。解決策の提案は、必ず「コスト」と「スケジュール」とワンセット。これが、社内プレゼンの鉄則です。

 さらに、「すると、どうなる?」という問いに答えます。
 たとえば、「店長に対する接客接遇研修」を提案するのならば、費用対効果を試算するなどして、その「効果」をできる限り具体的に示すのです。もちろん、実際にやってみなければ、どのような効果が生まれるかはわかりませんが、できるだけ精度の高い試算を示す努力をします。その効果が大きいことを、説得力をもって伝えることができれば、決裁者はGOサインを出すに違いありません。

 このように「1課題」「2原因」「3解決策」「4効果」の4つの要素をきちんと提示できれば(下図参照)、ロジカルでわかりやすいプレゼンになります。そして、決裁者は意思決定をすることができるのです。