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2010年新社会人・新大学生の意識調査に見る
4つの“意外”と4つの“納得”

【第18回】 2010年5月18日
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 ネットリサーチのクロス・マーケティングは、2010年の新社会人、新大学生1000人に対し、新生活に関する調査を行った。俗に「ゆとり世代」と呼ばれるこの世代、従来とは違う新しい感覚を持っていると言われ、彼らの暮らしぶり、価値観を知ることは今後の消費傾向を探るのに重要だろう。

 調査は多岐に及ぶが、ここでは「住居」「仕事」「受験」「生活全般」の4つの調査項目から、彼らの暮らしぶり、価値観を探ってみようと思う。

新社会人、新大学生の住まい選び
キーワードは「安心と便利」

 この春、新しい住まいに引っ越した人に「どの点を重視したか」を聞いたところ、「家賃が安い」(57.7%)「部屋の間取り、広さ」(51.4%)と順当な結果となった。

 一方で、「住みたいと思うのはどのような街か?」という調査では、「交通の便が良い」(67.7%・全選択肢中2位)、「通勤・通学に便利」(65.1%・同3位)、「買い物の便が良い」(60.2%・同4位)などを抑えて、1位となったのは「治安が良い」(76.4%)。新社会人女性・新大学生女性に加え、新社会人男性・新大学生男性でも1位となった。

 筆者が親元を離れ一人暮らしを始めた当時(約12年前)のことを思い出してみると、郊外の出身だったので、とにかく都会暮らしの刺激のある生活に憧れていた記憶がある。刺激という言葉に当てはまりそうな「活気がある」(24.5%)、「おしゃれ」(20.7%)、「都会的」(14.3%)、「繁華街が近い」(12.3%)という選択肢の数字は軒並み低かった。安全と実利を重視する新社会人、新大学生は現実志向のようだ。

不況のあおり?
大学受験校はたった1校が40.0%

 新大学生を対象に、受験した学校が何校であったかを聞いたところ「1校」が40.0%となり「2校」(10.3%)と合わせて過半数が2校以内の受験数だった。この数字は一時の受験戦争期に比べると少ないように感じるがいかがだろう。

 一方で、現在の大学に入学を決めた理由としては「学びたい学科・学部がある」(79.7%<最も重要としたのは48.0%>)が圧倒的に多く、次いで「偏差値・レベルが合っている」(43.1%<同11.1%>)、「知名度」(36.9%<同4.3%>)、「就職に有利」(34.9%<同7.7%>)などが続いた。正当な理由で選ばれているようだ。

「働きがい」が1位で「給料」は9位!?
企業は知名度よりも“盤石さ”

 新社会人の就活について、エントリーシートや履歴書を出した企業の数の平均は23.5社だった。第一希望の企業に就職出来た人が54.3%だった反面、第四志望以下の人も22.5%存在した。

 入社を決めた理由については「やりたい仕事ができそう」(59.8%)が1位となった。一方で「会社が安定している」(43.2%)が全選択肢中3位、「福利厚生がしっかりしている」(35.5%)が5位と、会社の安定度や信頼を重要視する結果となった。

 一昔前ならもっと上位に入りそうな「給料がよい」(29.4%)は9位、「大企業・有名企業である」(27.1%)は10位と低位だった。

 このことから給料よりもやりがいを重視し、知名度よりも経営基盤が固いかどうかを重視する傾向が強いと言える。

男子大学生「やってみたいこと」1位は
サークル・バイトよりも「資格取得」

 ゆとり世代と呼ばれている学生は懸命だ。新男子大学生に「やってみたいこと」と聞いたところ「資格取得」と答えた人が最も多く、「サークル活動」「アルバイト」「恋愛」よりも多かった。資格取得は新社会人男性・新社会人女性でも1位で、ここでも堅実指向が垣間見られた。

 堅実な人生観に驚きつつも、人生においてもっとも無駄なことや無茶なことがやりやすいであろう新大学生時代、新社会人時代にもう少し羽を伸ばしておかないと、この先息が詰まるかもよ…?そう思ってしまうのは、無駄に学生生活を過ごしてしまった筆者の負け惜しみなのだろうか。

(プレスラボ 梅田カズヒコ)


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