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金融市場異論百出

高齢化と政府債務が累積の日本
効果薄でも政治は金融政策頼み

加藤 出 [東短リサーチ取締役]
2010年5月26日
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 国連の推計によると、今年の日本の人口におけるメディアン(中央)年齢は44.7歳である。中国の34.2歳、ブラジルの29.0歳、インドの25.0歳に比べ、圧倒的に高齢化している。

 2030年には日本のメディアン年齢は52.2歳になるという。高齢者が多い社会では、中央銀行が超低金利政策を導入しても経済への刺激効果は弱いだろう。金利が低いことを好感して住宅投資や消費を活発化させる若い世代が少ないからだ。

 労働年齢人口に対する従属年齢人口(若年者と高齢者)の比率は、日本の場合、1990年が最小で43%だった。この数値が小さくなっていく過程では、家計では消費に回せるおカネが増え、経済が活発化しやすい(いわゆる“人口ボーナス効果”)。

 今年の日本のその比率は56%であり、20年前に比べ13ポイントも悪化した。先進国でこれほど急速に悪化した国はほかにない。米国はこの20年ほぼ横ばいだ。BRICsでは軒並み大幅な人口ボーナス効果が表れている。30年の日本は71%になるという。

 一方でIMFは先日、15年の政府債務(グロス)対名目GDP比の予想を発表した。世界1位はやはり日本で250%である(2位はギリシャの140.4%)。高齢化、人口減という環境のなかで、政府債務が巨大に累積していく構図は、非常に厳しいものがある。

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加藤 出 [東短リサーチ取締役]

東短リサーチ取締役チーフエコノミスト。1988年4月東京短資(株)入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを 2001年まで兼務。2002年2月より現職。 2002年に米国ニューヨークの大和総研アメリカ、ライトソンICAP(Fedウォッチ・シンクタンク)にて客員研究員。マネーマーケットの現場の視点から各国の金融政策を分析している。2007~2008年度、東京理科大学経営学部非常勤講師。2009年度中央大学商学部兼任講師。著書に「日銀は死んだのか?」(日本経済新聞社、2001年)、「新東京マネーマーケット」(有斐閣、共著、2002年)、「メジャーリーグとだだちゃ豆で読み解く金融市場」(ダイヤモンド社、2004年)、「バーナンキのFRB」(ダイヤモンド社、共著、2006年)。


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