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女子高生社長、経営を学ぶ。
【第6回】 2015年11月30日
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椎木里佳 [株式会社AMF代表取締役],椎木隆太 [株式会社ディー・エル・イー代表取締役]

人生の可能性を最大化する「勘違い」のパワー

「女子高生社長」として有名な椎木里佳さん。パパは「鷹の爪」で有名なコンテンツ会社「ディー・エル・イー」の椎木隆太社長です。

 里佳さんが、上場企業の社長であるパパに経営について学ぶこの企画。今回は、日本に足りない「勘違いの力」について語ります。なにかでっかいことを成し遂げるには、いい意味での生意気さや勘違いの力が必要だと語る隆太パパ。里佳さんがのびのびと育ったその理由が明かされます。

(取材・構成:佐藤智、竹村俊介、撮影:宇佐見利明)

パパ「出る杭に寛容な社会になってほしいな」

パパ 里佳は泣き虫だったのは確かだけど、気が弱いわけじゃなかったよね。小学生のときは授業初日に泣いちゃったとか、「お泊まりの会」で泣いちゃったとか、そういう「泣き虫ブランディング」ができちゃってたけど、別に日々泣いていたわけでもなく、それなりに気が強いところはあった。どっちかというと生意気な子だったと思うよ。

里佳 そうかな。

パパ うん。実は「生意気でいさせる」というか「勘違いをさせる」って、我が家の子育てにおいてすごく重要なことだなと思っているんだ。

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 東京で暮らすって、かなり実力のある人でも「身の丈を知らされ、自信を失うリスク」がものすごくあると思う。

 小さなころから常に受験とか面接とかがあるでしょ。すごい人数との戦いの中で「上には上がいる」現実を目の当たりにして、運動をやっても、勉強をやっても、常に自分の現在位置を知らされる。「身の丈」とか「分相応」とかって、嫌でもみんなわかっちゃう。

里佳 たしかに比べられるし、自然と比べちゃう環境だよね。

パパ 日本、特に東京って抵抗しがたい「身の丈を知らされるシステム」ができあがっていて、みんなが「俺はこの程度だよな」って若い頃から思っちゃうようになっていると思うんだ。

 そういう中で、本当にとてつもない野心とか、「俺ならでっかいことだってできるんじゃねーの」みたいに思っていられる「勘違い」を持ち続けることって、かなり難しいなと思った。

里佳 私のまわりも「私ってこの程度だろう」って思ってる人、多いよ。

パパ 小学校から大学までの私立一貫校に入って受験が免除されて、身の丈を知らされずにすむ里佳には、できるだけ勘違いさせたまま大きくなってくれたらいいなと思ってた。

 大きなことを考えて、自信を持って、「私それやる!」って言い続けちゃうっていう。それこそ高二になって「まだスーパースターになっていない! おかしいんじゃないの?」みたいに言えちゃうぐらいの。そのまま大人になっていったら、それが成功するしないはともかく、そういう役割の人って、日本では貴重品かな、って。

 そういう人材が日本にもっといて欲しいという思いも込めて、里佳にはそういうふうになってもらいたい。

里佳 日本って目立つと嫌われたり、怒られたりするよね。

パパ そうだね。だから、里佳だけじゃなくて、里佳に影響を受けた人がどんどん「出る杭」になっていけば面白い国になると思う。いまは、出た杭を打つことを、すごく嬉々としてやるじゃない?

 だから、少しでも「ああいうやつは重要だから、ちょっと打たずに見ておこうよ」っていう社会になるといいなあって。出る杭に寛容になる社会になってほしいなーと思ってるけどね。

里佳 目立つことすると、すぐ「炎上」だからね。

パパ もちろん「チームワーク」とか「足るを知る」とか「調和」とか、それは世界に誇る素晴らしいところでもある。でも、そればっかりだと、「大人になる=ちっちゃくなる・丸くなる」みたいな方向に行きがちで。「とんがったままの大人」とか「うぬぼれたままの大人」とか「勘違いした大人」とか、そういう大人も素敵じゃん! っていう世の中も面白いと思う。

 「大人になって、まだそんなこと言ってるの?」なんてセリフもよく聞くけど、全員が全員おとなしくなくてもいいんじゃないかな。

里佳「まわりは悟ってる子、多いよ」

パパ 里佳の世代は「さとり世代」とかって言われるけど、そういうふうに育てちゃったのは親のほうだったり、世間だったりもするのかもしれない。

里佳 ほんとみんな悟ってるよ。

パパ まわりに多いの? 悟ってる子。

里佳 本当に多くて。

パパ 「こんなもんでしょう?」みたいな感じ?

里佳 「こんなもんでしょう」っていうか、「やりたいことないよね」みたいな。

パパ 里佳とは正反対だ。

里佳 全然違う。だから、みんなに「なんで、やりたいことないの?」「いっぱい、そのへんに情報落ちてるじゃん」って言うんだけど。別にそんなに刺さらないんだよね、みたいな感じで。

 もしかしたら、情報が多すぎちゃって、選べなくなってるのかもしれない。だから「大企業に就職しなさい」とかって言われても、「でも今、大企業ってリストラとかされちゃうかもじゃん」みたいな感じで思ったりとか、情報が本当にいろんなところから入ってくるから、逆に選びにくくはなっているのかもしれない。

パパ いろいろ情報がありつつも「自分がこれはやりたい!」とか「将来こういうことをしたい!」みたいなことを思う人は少ないんだ?

里佳 本当に少ない。どこかで杭を打たれてるんだと思う。私も起業するときに、パパは応援してくれたけど、おじいちゃん、おばあちゃんからは反対されて。

パパ 「そんなこと、大人になってからでいいじゃない」って、すんごい言われて怒られてたよね。でもめげなかった。

里佳 私、中学生のころから自己洗脳をしてるのね。

パパ 自己洗脳?

里佳 鏡で自分を見ながら、「かわいいよ、かわいいよ」って言い続けるの。言霊をね。すると、だんだんそう思えてくる。全然そう思っていなくても、言い続けると「もしかしたら」みたいな感じが生まれてきて、そのあと確信に変わっていく。毎日言い続けると。

 だから「自分は最強!」「なんでもできる!」「本当にすごい可能性がある!」って言い続けると、本当に自分でそういう気がしてきて。

パパ そうやって反対意見を跳ね返したんだ。

里佳 そう。なので、たぶん他の人は杭を打たれたあとに、すんなりその人の意見を聞いちゃっているんだよ。反発してない。

パパ それはいいね。自己洗脳。パパもやってみようかな(笑)。

里佳 やってみて! 「もっと儲かる、もっと儲かる」とか(笑)。

パパ (笑)

(続く)

 この対談を特別編集し、「起業と経営の基本ノウハウ」を詰め込んだ椎木里佳さん・隆太パパ初の著書『女子高生社長、経営を学ぶ。』がダイヤモンド社より来春発売予定! 乞うご期待!

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椎木里佳 [株式会社AMF代表取締役]

1997年生まれ。現役の高校3年生で、実業家。「女子高生社長」として知られ、都内の高校に通いながら、六本木ヒルズに事務所を置く株式会社「AMF」を経営。小学校のときにホリエモンの活躍を見て、社長業に興味を持つ。中学3年生のときに起業。現在は、学業のかたわら、スマートフォン向けアプリの開発や各種イベント企画プロデュースなどの事業活動を展開している。父は「鷹の爪」で有名なDLEの社長、椎木隆太氏。

椎木隆太 [株式会社ディー・エル・イー代表取締役]

慶応義塾大学経済学部卒業。「秘密結社 鷹の爪」などをはじめとする、さまざまなキャラクターを保有。1991年4月ソニー株式会社入社。1992年よりソニーインターナショナルシンガポール駐在。1995年ソニーベトナム・ハノイ支社長就任。2001年ソニー株式会社退職後、有限会社パサニア(現株式会社ディー・エル・イー)を設立し、代表取締役就任。現在に至る。


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