11.6インチのボディに
13インチの画面が入る

新幹線や飛行機の狭いテーブルの上に置いたりする場合にちょうどいいサイズであることも、大河原氏に高評価

 取材活動では電車やクルマでの移動が多くなるが、その際にかばんから、サッと取り出すサイズには、10~12型ディスプレイサイズのノートPCが最適だ。膝の上に置いて作業したり、新幹線や飛行機の狭いテーブルの上に置いたりする場合にもちょうどいいサイズだからだ。だが、画面上に複数の資料を表示しながら、原稿を書くとなると、もう少し大きめの画面が欲しくなる。そこでしばらく13型ディスプレイ搭載ノートPCを使っていたのだが、電車の中でかばんから出す作業が意外にも大変になる。この1~2インチの差は、モバイル環境においては、かなりの差になることを痛感している。その点、New XPS 13は、取り出しやすいサイズと、使いやすい画面サイズを両立しているといえる。くさび形状とフラットな天板も、かばんから出し入れしやすく、気に入っている部分のひとつだ。

 一方、使うまで懸念していたのが、1.2キログラムという重量。国産ノートPCのなかには、13型ディスプレイ搭載モデルでも、1キログラムを切るものがあるため、その重さが持ち運びに不利に働くと考えたからだ。だが、実際に持ってみるとスペックほどの重さは感じられない。むしろ、アルミの削り出しによる天板の剛性感から来る重量だと感じ、満足感につながるから不思議だ。

 パームレスト部に採用したカーボン素材はデザイン性でも威力を発揮。マグネシウム合金を採用した本体も堅牢性を実現することにつながっている。そして、最大18時間というバッテリー駆動時間も、ACアダプタを持たずに一日中歩きまわれることにつながり、モバイルワーカーにとってはありがたいスペックだ。

 世界最小の13型ディスプレイ搭載ノートPCとなるNew XPS 13は、モバイルシーンでその力を十分に発揮するといえよう。

 もともとXPSシリーズは、オーディオビジュアルなどにおいて高い付加価値を持ったコンシューマ向けPCのブランドとしてスタートしたものだが、ゲーミングPCのAlienwareの買収と、メインストリームとなるInspironのラインアップ拡大のなかで役割を変え、2012年以降、ビジネスパーソナル向けPCとしての位置づけをより鮮明にしてきた。

 今回のNew XPS 13は、同シリーズが目指した立ち位置をより明確にしたという点でも正常進化といえる。

 ウィンドウズには、使いたくなるデザインと性能を備えたPCがないからと、MacBook Airを購入し、その上でウィンドウズを動作させているビジネスパーソナルユーザーが少なくない。New XPS 13は、そうしたユーザーに対する提案のひとつにもなるだろう。

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