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金融市場異論百出

市場に流布する「為替介入」説
当局が実現困難な二つの理由

加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
2016年2月26日
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 日本銀行がマイナス金利政策を導入した動機の一つは、1ドル=115円を超す円高を食い止めることにあったと思われる。

 12月の「企業短期経済観測調査」(短観)で集計された2015年度における大企業の想定為替レートは119.40円だ。110円台前半かそれ以上の円高が続いて、春闘の賃上げ率が失望に終わることを日銀は恐れたのだろう。

 また、インフレ率を2%に押し上げたい日銀にとって、円高によって輸入物価が一段と低下することは避けたかったようだ(生活者にとっては喜ばしいが)。

 実際の為替レートはマイナス金利政策決定後に大幅に円高になった。このため「110円を割り込みそうになったら、政府・日銀は為替市場介入を実施するだろう」と予想する声が、国内外の市場関係者から少なからず聞こえる。

 しかしながら、為替介入を行うには乗り越えなくてはならない高いハードルがある。

 第一に、海外の当局者の目には今までが過度な円安だったと映っている可能性が高い。例えば、国際通貨基金(IMF)は、1ドル=102円程度だった14年7月時点に「円は経済の中期的なファンダメンタルズと大体において整合的」と評価していた。

 また、米財務省が昨年10月に議会に提出した「為替報告書」は、次のように述べていた。

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