元々、今回の統合には現場から準備不足を懸念する声が出ていた。

 というのも、日本郵便の事業統合は旧ペリカン便とゆうパックを統合するものだが、統合されたのはブランドだけで、オペレーションや情報システムは統合せず、そのままだ。つまり1つの事業に二つの方式が併存しているのだ。

 例えば、荷物の区分はゆうパックが郵便番号、ペリカン便は事前に割り振られた地域コードになっている。だから、それを読み取る職員の端末も異なり、ターミナル局では、職員が二種類の端末を持ち歩き、“二丁拳銃”と揶揄されている。両方を読み取れる新端末は統合までに職員の人数分揃わないというありさま。遅配の元凶となった区分機も当然のことながら、両者の仕様は異なる。

 にもかかわらず、お互いのやり方をほとんど学ぶことなく、いきなりぶっつけ本番で統合したのだから、ターミナル局が混乱するのも当然のことだ。「日通から移籍してきたペリカン便担当者には事前研修がほとんど行われていなかったようだ」と指摘するターミナル局職員もいる。

 しかも、日本郵便は民営化前のスリム化と称して、ターミナル局の集約と、職員定数を減らす「減員」を進めており、「一日あたりの取扱量が60万個から100万個に増える事業統合への対応は綱渡りで、いずれパンクする」と労組幹部は統合前から予想していた。

 まさしく、遅配騒ぎは起こるべくして起きたのである。

遅配解消の“大本営発表”に
職員の反発は強まるばかり

 日本郵便は6日にターミナル局のマヒが収まり、7日午前には遅配も解消したと発表した。

 だが、現場の職員は「あんな大本営発表を信じる職員なんて一人もいない、遅配解消は言葉のトリックに過ぎない」と切って捨てる。

 実際、ターミナル局のマヒが収まるということは、ターミナル局に滞留していた大量のゆうパックが今度は、配達を担当する支店に積み上がることを意味する。当然、支店はオバーフローを起こし、機能はマヒすることになる。