昨年夏、社民党は民主党、国民新党と連立を組んで鳩山内閣を発足させ、与党となった。しかし、普天間基地移設議論で政府案に反対し、連立を解消。再び野党として参院選に臨んだ。歴史的な政権交代から現在までの経緯を、社民党はどのように総括しているのか? ねじれ現象が起きる国会で、今後社民党が目指すポジションとは? 福島みずほ党首が胸の内を語ってくれた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 原 英次郎・小尾拓也、撮影/宇佐見利明)
――昨年夏、社民党は民主党・国民新党と連立を組んで鳩山由紀夫内閣を発足させ、11年ぶりに与党になりました。しかし今年5月下旬、沖縄県の普天間基地移設議論で政府案に反対した福島党首が閣僚を罷免されたのを機に、社民党は連立を解消。再び野党として、7月の参院選に臨みました。歴史的な政権交代から現在までの経緯を、どのように総括していますか?
今回の参院選については、改選議席数を増やせず、厳しい結果になりました。与党から野党に変わって間もなく行なわれた選挙だったこともあり、国民の支持を広げ切ることができなかった。とりわけ、社民党が普天間基地の県外・国外移設を主張していた沖縄県で勝てなかったのは、残念です。
しかし、昨年の政権交代で与党となり、政策に多くの意見を反映できたことは、よい経験になりました。また、連立の解消についても、「社民党はブレない」というポリシーを国民に印象づけることができたことは、よかったと思います。
――今回の参院選では与党も大敗を喫し、改選議席を含めて参院で過半数を獲得できない事態となりました。再び「ねじれ国会」となった今、政策ごとに「部分連合」を模索する動きが活発化すると見られています。今後社民党は、国会でどのような立場をとる見通しですか?
普天間基地の移設先については、名護市辺野古周辺の政府案に反対して「県外・国外移設」を主張し続け、それが連立解消のきっかけになりました。しかし、そもそも民主党とは、派遣労働者の問題、子育て支援、消費者行政など、協力してやってきた政策が多いのも事実です。