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マッキンゼーで25年にわたって膨大な仕事をしてわかった いい努力
【第6回】 2016年8月5日
著者・コラム紹介バックナンバー
山梨 広一

仕事の早さと速さの「スピード」を上げる方法

努力には「いい努力」と「そうでない努力」がある。では、その「ちがい」とは何か?最高の成果が得られる「いい努力」をするための考え方、動き方とは?何がせっかくの努力をただの「時間のムダ」に変えてしまうのか?
世界最高のコンサルティングファームのトップコンサルタントとして得た豊富な経験から生み出した、生産性が劇的に上がる「仕事の方法」について、話題の新刊『マッキンゼーで25年にわたって膨大な仕事をしてわかった いい努力』から紹介する。

「きつい仕事」への着手の遅れがすべてに影響する

 「早さ」と「速さ」の両方が、いい努力のためには不可欠だ。

 「早さ」について言えば、人より先に動くようにする姿勢が、自分の行動を早くする。誰よりも早くスタートを切る先進性を持とう。

 「速さ」については、時間を限って仕事をしない限り、スピードは上がらない(時間を限って仕事をする具体策については、書籍版で詳述)。トレーニングを重ねないと足は速くならないのと同じことで、仕事もスピーディにやり続けなければ、いつまでたっても遅いままだ。

 「早さ」と「速さ」の双方を意識して、先進的かつスピーディに働いていると、早さと速さが相乗効果で上がっていく。

 コンサルタント時代、「速さのプロジェクト」という仕事を手がけたことがある。クライアントはとある大企業A社で、「組織全体のスピードを上げる」という取り組みだった。

 第1に業務の取捨選択、つまり不要な仕事を仕分けして、第2にBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)、仕事の流れの改革をした。たとえば製品開発などで、これまでは最後にやっていた品質確認をプロセスの早い段階に持ってきてやり直しを削減するとか、順番にしていたことを同時並行でやるようにするとか、そういったことだ。

 ポイントは第3の取り組みで、A社の主要部門の業務すべてについて一つひとつ洗い直すことにした。まずは当該部門に若いコンサルタントを1週間配置して、社員の働き方をひたすら観察した。すると、ルーティンで処理できることを、重要な仕事のように時間をかけてやっているケースが多いことがわかった。これでは組織全体のスピードが上がらなくてもしょうがない。だが、これは多かれ少なかれどこの職場でも起きていることだ。

 では、なぜそんなことになるのか?

 ひとつの理由は、誰も自分たちが一生懸命やっている仕事がルーティンワークだとは認めたくないからだ。だから放っておくと、どんな仕事をしている人も、自分の仕事がいかにも難しい仕事であるかのように時間をかけてしまうようになる。

 あるいは、本当に時間をかけなければこなせない難しい仕事から逃げるために、ルーティンでできる仕事にエネルギーを費やしているということもある。

 これは早さと速さに逆行するケースだ。

 負荷のかかる仕事への着手が遅くなれば、それだけ自分を鍛える機会も減る。これでは早さも速さもいつまでも上がらない。

(※この原稿は書籍『マッキンゼーで25年にわたって膨大な仕事をしてわかった いい努力』から抜粋して掲載しています)

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