日本でどんな高校に行っていても、「編入」という方法で、東大や京大よりランキングが上の海外のトップ大学に行ける!という方法を紹介した『東大・京大卒に勝てる!世界のトップ大学に編入する方法』も好調な山内勇樹さん。
一方で、5000組の親子と面談してきた教育コンサルタントで『できる子はどっち?』という著書もある沖山賢吾さん。
このおふたりの連載第3回目、最終回は、英語が話せない国、日本について。子どもたちの英語力を高めるには?
(取材・文 黒坂真由子、撮影 宇佐見利明)

TOEFLスコアの衝撃!
英語を「話す力」がアジアで最下位

山内勇樹(やまうち・ゆうき) 株式会社Sapiens Sapiens代表取締役。留学コンサルタント1980年長崎生まれ、広島育ち。高校時代は体育高校で偏差値39だったが、高校卒業後アメリカ・カリフォルニア州に渡米。公立短大であるLong Beach City Collegeへ入学後、編入でUCLAに入学、卒業。脳神経科(Neuroscience Major)専攻。2006年より、日本にて留学サポート・英語指導に関するサービスを提供。短大留学後、500人以上(うち半数は進学校ではない高校生)をトップ大学に入学させる手法は、グローバルを標ぼうする私立、公立高校からも注目されており、今、もっとも注目すべき留学コンサルタントである。英語力はTOEIC990点満点、TOEIC SW400点満点で、総合満点=日本で1位レベル。著書に『東大・京大卒に勝てる!世界のトップ大学に編入する方法』(ダイヤモンド社)、『Storyで覚える! TOEICテスト エッセンシャル英単語』(かんき出版)がある。

沖山 英語力は、これからの子ども達に必須の能力なのに、TOEFLの形式が、iBT(注1)に変わり「話す」「書く」が入ってから、日本人の成績はさらに下がりましたね。

注1)TOEFL iBT®テストは、インターネットを使用した英語のテスト。リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングのスキルを測定する。

山内 そうですね。今、TOEFLはアメリカの16〜17歳くらいの子が受験して120点満点中、100点くらいがとれる難易度に設定されています。日本の東大生が大学院留学をしたいといって相談にくるのですが、60点、70点しか取れないんですよ。東大の英文科の学生だって80点レベルです。

沖山 まあ、英検2級もっている高校3年生がうけると、だいたい30点レベルですからね。異様に低いんです。でも東大の英文科を出ても、そんな点数では、なんだか切ないですね……。

韓国9位、中国16位、日本は27位。
日本は英語ができない国になっていた!

山内 これは本当に切実な問題です。2010年のTOEFLのデータでは、日本は英語の総合点でアジア30ヵ国中27位です。今のままの教育では、もっと下がるかもしれません。

沖山 韓国が9位、中国は16位…日本より下の国は、ラオス、タジキスタン、カンボジア……だけか。スピーキングだけみると、最下位って(苦笑)(こちらの14Pを参照)

山内 基本的な学力は、日本人はかなりしっかり身に付いているのですから、英語だけこんな惨状というのは、どう考えてもおかしい。