「有効成分がしっかり浸透して、肌にハリが出てきた」

 「ファンデーションのノリがよく、くずれがほとんどない」

 20~30代の女性に大人気の「コスメサイト」で、今密かなブームになっているのが、富士フイルム(富士フイルムホールディングス)の「化粧品」だ。真っ赤なイメージカラーが鮮烈な印象を与える「ASTALIFT」(アスタリフト)シリーズは、化粧水、美容液、クリーム、洗顔料などのエイジング対策アイテムがズラリ。

 他にも、角質スキンケアシリーズの「nano filt」(ナノフィルト)や、栄養機能食品の「メタバリア」「オキシバリア」など、同社が扱うヘルスケア商品のラインナップは豊富だ。

 この「ASTALIFT」、にわかに注目を浴び始めたのは、6月末から松田聖子と中島みゆきを起用したテレビCM放送が始まってから。「CMを見たお客様から多くの問い合わせをいただいている」と、富士フイルムも予想以上の反響にビックリだ。

 巷の反響が大きい理由は、ズバリ、「富士フイルムが何故コスメを?」という意外性に尽きる。コスメと言って女性が思い浮かべるのは、資生堂、花王、カネボウ、コーセーなどの老舗・専業メーカー。写真フィルムとコスメのイメージは、まるで結びつかないからだ。

基礎技術で「本家」を凌ぐ?
研究し尽くされたコスメ成分

 しかし、実のところ、写真フィルムのコア技術は、コスメに応用できる分野が意外なほど多い。

 何より、写真フィルムの主原料は、美容に気を使う女性が最も注目するうるおい成分「コラーゲン」(人体を構成するタンパク質)である。また、写真の色あせは紫外線によって発生する活性酸素が原因で、 肌の老化の仕組みと同じため、色あせ防止の技術を女性の肌の老化防止にも応用で きる。