「kotobank」という無料の辞書サイトをご存知だろうか。
これは、朝日新聞社デジタルメディア本部、ECナビ、朝日新聞出版、講談社、小学館の5社が共同で開設する用語解説サイトで、5社が所有する辞書や用語解説書に加え、第三者から提供された用語解説も収録、それらを一括で検索ができる。Wikipediaなどのユーザー参加型辞書サイトと違って、プロが執筆・編集した情報の信頼性が強みでもある。
一般的な用語から専門的な用語まで守備範囲が広い用語解説サイトだ。 |
主な掲載辞書は、大辞泉、知恵蔵2009、デジタル版 日本人名大辞典+Plus、美術人名辞典、マーケティング用語集、事業再生用語集、ASCII.jpデジタル用語辞典。加えて、ラーメン用語辞典、チョコレート・ココア辞典、とっさの日本語便利帳、ご贈答マナー辞典などの専門的な辞典など、全部で44冊、43万語から構成されている。
複数の辞書の横断検索が行えるサイトはいくつか存在するが、ここまでのボリュームがあるサイトは初めて。これまで、いくつかの用語解説サイトや辞書サイトを使い分けていた人も、このkotobankだけで済んでしまうはずだ。
kotobankで調べたい単語を入力して検索を行うと、合致する単語の用語解説が表示される他、関連するキーワードや関連ニュース、Web検索結果などのさまざまな情報が表示される。このため、1つのキーワードをいろいろな角度から検索することが可能となる。単一の辞書サイトでは、このような検索方法は不可能だ。
また、Internet Explorer 7 以上や、Firefox 2.x 以上に対応した検索プラグインが用意されている。このプラグインをインストールすると、ブラウザの検索バーから直接kotobankの用語解説を検索することができる。
もちろん、特定の辞書を指定して検索をすることも可能。筆者が特にお世話になっているのが「とっさの日本語便利帳」と「パソコンで困ったときに開く本2008」だ。前者は日常生活や社会生活などで役立つと思われる雑学のようなものが検索可能。後者は文字通り、パソコン用語を詳しく解説している辞書だ。
今後辞書を追加するのならば、英和・和英辞典なども欲しいところ。そうすれば、本当にkotobankだけで日頃必要な辞書検索はまかなえてしまうだろう。
(三浦 一紀)