失敗から学んだ
“勝ちパターン”を伝授

 小嶺COOによると、新卒採用に失敗する中小企業には三つの共通点があるという。

 一つ目は、「過去のやり方をそのまま引きずっている」こと。

「昭和の時代は『体力』重視、平成は『学歴』重視で採用したものですが、同じ選び方は令和には通用しません。むしろ、かつては敬遠されがちだったメンタルの弱い人材が、今の時代に求められる“繊細な仕事”に向いていることもある。過去の価値観に縛られることなく、その人材の適性が仕事にマッチしているかどうかを見極めることが大切です」(以下、全てのコメントは小嶺COO)

あなたの会社はなぜ新卒採用できないのか?「採用で失敗する会社」の意外な共通点「経営支援事業」と「環境衛生(ダスキン)事業」を主に手掛ける武蔵野。小嶺COOが新卒採用を管轄するようになって以来、定着率が上昇した
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 二つ目は、十分な採用コストをかけていないこと。

 仕事や会社にマッチする人材はそう多くない。貴重な人材に巡り合うには、エントリーの段階でなるべく多くの“母数”を獲得する必要があるが、そこにかける費用を惜しみ“出会いの機会”をみすみす失っている会社が多いのだという。

「どんなに予算が限られていても、かけるべきところにはしっかりお金をかけるのが採用を成功させるポイントです」と、小嶺COOはアドバイスする。

 さらに、三つ目の共通点として挙げるのは、適切な採用担当者を任命していないことだ。

「一般に採用担当者は、総務や人事などの管理部門から任命されがちですが、現場経験がない社員は、『どうすれば、より学生を集められるのか?』『意中の人材をどうやって口説けばいいのか?』という戦略を練り、行動に移すことが得意ではありません。当社の場合、営業職の社員を採用担当にした結果、より多くの新卒人材の獲得に成功しています」

 実は、武蔵野の採用活動も、「かつては失敗の連続でした」と明かす。

 例えば、営業職を採用担当に据えた最初の年は、新卒者の採用数は格段に増えたものの、定着率が著しく下がったという。

「『とにかく数を取ればいいんだろう』と、営業経験で培ったテクニックを駆使して採用したものの、当社の仕事に合っていない人材ばかりだったので大半がすぐに辞めてしまったのです。どんなに営業力があっても、仕事への適性や、『ここで働きたい』という意思を持つ人材なのかどうかを見極められない社員には採用担当は任せられないということを学びました」と振り返る。

 武蔵野の新卒採用支援サービス「Kimete」は、そんな数多くの失敗経験を基に、同社が磨き上げてきた実践的な成功ノウハウを伝授するサービスだ。

「当社は、何事にもまずはチャレンジし、失敗への反省から“勝ちパターン”を見つけ出すことで新卒者の獲得数を増やしてきました。『Kimete』では、当社で採用担当を経験したコンサルタントがそのノウハウを惜しみなく提供します。効果が実証済みのノウハウを、そのまま導入できることが最大のメリットです」と小嶺COOは説明する。

あなたの会社はなぜ新卒採用できないのか?「採用で失敗する会社」の意外な共通点