交通事故防止と
健康経営のために

万が一、酒気帯びを見逃してドライバーが事故を起こしてしまうと、検査を行っていても法令を順守しなかったと見なされ、厳罰を受けるだけでなく、企業としての社会的責任も追及されてしまう。

「精度の高いアルコール検知器を使用するというのは、それほど重要なことなのです。仮に、不正確な結果を基に懲戒処分や解雇などをしてしまうと、当事者の恨みを買ってしまう可能性があります。そうならないように検査結果をごまかす、といった不正を行う人も現れるかもしれません」。では、どうすれば確度の高い測定とドライバーのためになる運用が実現するのか?

望月代表理事が提言するのは、信頼性の高いアルコール検知器を採用し、機能の維持管理をしっかり行いながら使用するだけでなく、ドライバーに「自分自身の健康のために」という検査の動機付けを持たせることだ。

「どんなに性能の良いアルコール検知器でも、半年から1年程度で必ず反応は鈍るものです。改正法では検知器の『常時有効性保持』が義務付けられていますので、それを守るためにも、定期的なメンテナンスは欠かさず行ってください」

「アルコール検知器は、日々のアルコール摂取量を記録する計測装置としても機能します。ドライバー自身の健康のため、『飲み過ぎない』ように生活習慣を改めてもらうきっかけにもなるのです。交通事故防止だけでなく、健康経営を実践するための仕組みとして、アルコールチェックを実践してみては?」と望月代表理事は呼び掛ける。

「安全運転管理」という企業の社会的責任を問うアルコールチェック・システム最前線出所:一般社団法人計測健康啓発協会
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