相続対策は家族全員で余裕を持って取り組むべき

 鈴木代表が強調するのは、相続対策は早期からの準備が欠かせないということだ。

「私は日々、富裕層を対象とした資産戦略コンサルティングを行っていますが、取り組みの状況を聞いてみると、ご家族での話し合いすら行えていないという方が大半です。被相続人(相続をさせる側)も相続人(相続する側)も当事者意識が弱く、資産の把握や整理ができていない。被相続人が適切な対策を講じていたとしても、家族からの理解が得られていなければ、いざ相続するときに苦労して行ってきた対策が台無しになってしまいます」

先を見据えた戦略的な不動産投資で資産を守り受け継ぐ有栖川アセットコンサルティング 鈴木子音代表取締役
有栖川アセットコンサルティング代表取締役。東京都生まれ。幼少期に中国・米国・シンガポールで合計17年間生活する。慶應義塾大学在学中に学生ベンチャーを起業したほか、日本最大級の訪日外国人向けメディアMATCHAの立ち上げに参画し企画PRなどに関わる。卒業後はリクルートに入社し、SUUMOにて首都圏100社以上の不動産会社を相手に経営改善・業務支援コンサルティングを行い、全国通期MVP・社内コンテスト最優秀賞を受賞する。その後リクルートグループのシンガポールオフィスに2年間勤務し、帰国後は国土交通省への出向を辞して有栖川アセットコンサルティングを起業。富裕層向けに不動産を中心としたオーダーメード型の資産戦略コンサルティングに努める。著書に『不動産投資で組み立てる富裕層のための資産防衛戦略』(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。

富裕層の相続に対する国の姿勢は年々厳しいものになり、相続直前期での極端な対策は、国税局から否認されるリスクがある。相続直前での駆け込み的な不動産購入では、優良な物件を購入することは難しい。相続対策に効果を発揮する不動産投資については、早く始めることのデメリットはほとんどない。年齢も若いうちであれば、投資の果実をより多く得ることができ、借り入れなどで有利な条件を引き出せることが多い。

先を見据えた戦略的な不動産投資で資産を守り受け継ぐ『不動産で資産を守る・受け継ぐ 富裕層ファミリーの相続戦略』
鈴木子音 著 幻冬舎メディアコンサルティング 定価1760円(税込み)

「富裕層の資産は、その富を築き上げたご本人やご家族のヒストリーを示す証しでもあります。その大切なファミリーの証しを受け継いでいくためには、発生する可能性がある税金を理解し、相続対策について余裕を持って準備しておく必要があります。どうしても難しい場合は、不動産投資を始めることが相続の準備を始める良いきっかけにもなります」

そう鈴木代表は指摘する。同社は少数精鋭方式でクライアントに寄り添い、資産運用を含めた相続対策で実績を重ねている。相続時に想定以上の税金を請求され、泣く泣く資産の一部を手放さざるを得ないケースも少なくない。未来を見据えて不動産による資産形成にいち早く着手することは、安定した収益を生む資産として次世代へ受け継いでいけるほぼ唯一の戦略なのだ。

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株式会社有栖川アセットコンサルティング
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