
宮下和彦校長
「明徳」とは、一人一人が生まれ持った徳性、つまり能力や人間性のこと。「明らかにする」とは、社会に出てそれを発揮すること。「徳性」を発揮するためには、知性を磨く必要がある。「知性を磨くとはすなわち、物事を探究してしっかりと見極めること、自分の判断に基づいて行動していくことです。本校が目指す人間像は『行動する哲人』。この言葉には、知識を蓄えるだけではなく、それを社会の中で実践し、自分の力をもって問題解決に挑む人間になってほしいという願いが込められています」と、宮下和彦校長は話す。
6年間の一貫教育を3段階の成長ステージに分け、それぞれ明確な目標を定めている。中1~2は「発掘課程」で、生徒が自律的な学習者になるための重要な期間。ノーチャイム制度を採用して自律的な行動を促し、毎日日誌を担任に提出することで、生活と学習の振り返りを習慣化、朝の小テストで学習のリズムを整える。
この時期のハイライトは、探究学習の「土と生命(いのち)の学習」だ。
「学校の敷地内にある田んぼや畑を利用して、1年生は米作り、2年生は野菜作りに取り組む。自然と向き合いながら問いを立て、グループで研究テーマを設定し、学年縦割りのチームで協働して発表にまとめます」(宮下校長)
総合型選抜合格につながる
探究学習
中3~高1は「磨き課程」。学びはさらに高度化し、個人の探究に重心が移る。中3では「課題研究論文」が課され、1年間かけて自分の興味・関心に基づく研究テーマを掘り下げる。高1ではそれを「探究活動」として発展させる。この時期の学びを支えるのが、多様な分野を網羅する13の「ゼミ」。生徒は希望するゼミを選び、その分野に特化した探究を進め、最終的にポスター作成・プレゼンテーションを行い、他者に伝える力を磨いてゆく。
そして高2~3は、「完成課程」。この課程の集大成といえるのが「ハワイ研修旅行」だ。探究活動の成果を、ハワイ大学の学生に英語で発表する。同時に進学に向けた学習も本格化する。重視しているのは「伴走型の指導」だ。担任と生徒の面談が頻繁に行われ、学習の進捗から志望校の選定まで、きめ細かなサポートが実施される。
探究活動が、大学の総合型選抜での合格につながるケースが増えている。九州大学法学部に合格した生徒は、校則問題を研究テーマに選び、各校の規則の違いや社会的背景を調査して論文を構成した。北海道大学水産学部に合格した生徒は、校内の電子顕微鏡でサメの歯型を観察し、軟骨魚類の分類方法の再考を促す研究成果を上げた。最寄りの学園前駅(京成千原線)から徒歩1分という恵まれた立地にある千葉明徳。自然に囲まれた広々としたキャンパスが「行動する哲人」の育成を支えている。

千葉明徳中学校・高等学校
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