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「中国なんてもう要らない」は本当なのか?
“インド待望論”に潜む宝の山と怖い罠

友清 哲
2010年11月12日
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日中関係が緊張を続けるなか、足許で日本に急接近し始めたインド。世界規模で「中国リスク」が取り沙汰されるなか、「中国に代わる新たな経済パートナー」として、各国から熱い視線を注がれている。だが、日本人にとって「近くて遠い国」でもあるインド経済の実態は、案外よく知られていない。果たしてインドは、日本経済の救世主になり得るのだろうか? 「インド待望論」に潜むメリットとリスクを、徹底検証してみよう。(取材・文/友清 哲、協力/プレスラボ)

 インドと米国の関係が今世紀を決定する――。

 先般、インドを訪問したオバマ米大統領がこう発言したことは、記憶に新しい。

 オバマ大統領は、インドの国連安保理常任理事国入りを支持することを、世界に向けて明言し、同国を「世界の平和に著しく貢献する用意がある国」と評した。かねてから常任理事国入りを熱望している日本を差し置いてのこの発言からは、インドへの並々ならぬ期待が感じられる。

 それは、日本も同様である。10月下旬、来日したインドのシン首相と菅首相が、両国間の貿易やサービスを自由化するEPA(経済連携協定)に正式合意するなど、ここにきてにわかに日印関係を親密化しようという動きが出始めた。

 その背景には、「アジアの暴れん坊」と恐れられるようになった中国の存在がある。

もう“暴れん坊”にはこりごり?
世界に拡大する「中国リスク」の脅威

 尖閣諸島問題の発生以降、日中関係は悪化の一途を辿っている。騒動のさなか、中国が日本の中堅ゼネコン・フジタの社員を拘束したり、レアアースの禁輸を表明したことにより、日本企業の関係者たちは「日中間で政治問題が起きると、日中ビジネスもダイレクトに悪影響を被る」ということを、イヤというほど痛感した。

 安い人件費や莫大な人口に魅了された日系企業は、これまで我先にと中国に生産・販売拠点を設け、現地への進出を続けて来た。内需拡大や事業コストの削減が見込めない国内に代わり、中国市場はまさに日本経済の生命線となった。今や日本の中国依存度は、抜き差しならないレベルにまで達している。

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