粘土層オジサン社員は確信犯なのか?
「自分も苦労した」という昔話の罠
「粘土層タダ乗り社員」を採り上げた前回は、掲載後10日あまりで20万PV(ページ・ビュー)あまりを記録するほどの反響であった。
今の日本の女性社員が上司たちについて感じている不満を、このコピーが的確に言い表している証拠だと思う。
では、「粘土層」側にいる人たちは、どれほどそのことに自覚的なのだろうか。
私は仕事柄、その「粘土層」世代ど真ん中にいる男性社員の話を聞く機会が多い。印象的なのは、それらの層の中に、「自分が粘土層と見られている」という自覚を持っている人は、ほとんどいないことだ。そのことが、ますます部下から白い目で見られる原因となっている。
なぜ、そうなってしまうのか。今回は粘土層と見られていることに気づかないオジサン社員の言い分を、いくつか聞いてみよう。
前回述べたように、粘土層の特徴は、「偉そうにしているだけで使えない人」である。そのことを指摘すると、以下のような答えが返ってくる。
「たしかにそういう上司はいますね。ただ、そういう上司ともきちんとつきあっていかないと。社会人だからね。そういう上司のフォローをどれだけできるかが、ある意味部下の実力でしょう」
自分は粘土層上司ではないと言いつつ、基本的には部下が何とかするべきという考えだ。