英TLG社は、英国と米国の企業リーダーたちを対象に、最も影響力のあるブランドは何か?という調査を行い、ランキングを発表した。英米共に、1位アップル、2位グーグル、4位アマゾン、5位フェイスブック、6位マイクロソフトだった。それ以外の上位は、英国は3位ジョン・ルイス、7位イノセント、8位コープ・グループ、米国は3位サウスウェスト航空、7位インテル、8位RIM(ブラックベリー)だった。

 大西洋の両側において、アップル、グーグルら多くの米国のIT企業が上位を占めているが、日本企業の存在感は残念ながら弱い。米国ではトヨタが17位にかろうじて入っていたが、英国では20位までに1社も入っていない。

 先日のソニーのカセットテープ型ウォークマンの国内販売停止のニュースは、海外メディアで驚くほど大きく報じられた(11月13日号参照)。それらの記事は、1970年代後半に世界の人びとの音楽生活に革命をもたらした商品に敬意を表していた。ウォークマンのような衝撃を与える商品は最近の日本企業からは出てきていない。

 ウォークマンが開発された頃の70年代後半の日本のメディアン(中位)年齢は30歳弱だった。今年のメディアン年齢は45歳である。45歳の社会は、30歳の社会に比べ、海外の消費者の潜在ニーズを発掘する柔軟で創造性の溢れるアイディアを生み出す活力、感性が低下しているのではないかと懸念される。海外の若い才能を取り入れていく必要があるだろう。