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金融市場異論百出

優秀な人材は南欧から英国へ
人材流出が経済格差を拡大

加藤 出 [東短リサーチ取締役]
2011年1月5日
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 ヨーロッパにいると、日常的にさまざまな移民の話に遭遇する。たとえば、ロンドンの人びとは、全般的に移民をポジティブにとらえている。先日、金融街のあるエコノミストと面談したとき、彼は英国経済にとって重要な“資源”は英語と優秀な移民だと指摘した。

 英語が事実上の世界共通語になっていることは、英国に世界から優秀な人材を招き入れるうえで有利に働いている。彼らは巨額の所得税を払ってくれるので、英政府にとっても重要な存在だ。

 もちろん、英国でも、労働者階級の仕事が低賃金の移民に奪われているという不満はある。キャメロン政権は、その声に応えるため移民制限の方向性を示したが、経済界から猛反発が出た。11月下旬に発表された移民制限は、結局、豊かな起業家や投資家の流入をあまり防がないものになった。

 ただし、国際企業が英国に社員を1年以上転勤させる場合の制限は以前より厳しくなった。従来は最低年収2.4万ポンドだったが、4万ポンド(約520万円)に引き上げられた。低賃金の人は現地で雇えという方針である。

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加藤 出 [東短リサーチ取締役]

東短リサーチ取締役チーフエコノミスト。1988年4月東京短資(株)入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを 2001年まで兼務。2002年2月より現職。 2002年に米国ニューヨークの大和総研アメリカ、ライトソンICAP(Fedウォッチ・シンクタンク)にて客員研究員。マネーマーケットの現場の視点から各国の金融政策を分析している。2007~2008年度、東京理科大学経営学部非常勤講師。2009年度中央大学商学部兼任講師。著書に「日銀は死んだのか?」(日本経済新聞社、2001年)、「新東京マネーマーケット」(有斐閣、共著、2002年)、「メジャーリーグとだだちゃ豆で読み解く金融市場」(ダイヤモンド社、2004年)、「バーナンキのFRB」(ダイヤモンド社、共著、2006年)。


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