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人手不足の時代に本気で考える アルバイト人材育成
【第21回】 2016年12月6日
著者・コラム紹介バックナンバー
中原淳 [東京大学 大学総合教育研究センター 准教授]

新人受け入れ時の「やってはいけない」とは?
アルバイトの「初期定着」をつくる仕組み

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(スタッフ)「店長、あの新人の子、全然動かないんですけど!!」
(店長)「ああ、まだ何も仕事を教えていないから仕方ないよ」
(スタッフ)「ええっ!!ほったらかしにもほどがありますよ~」
(店長)「うぅ…、僕も今日は手いっぱいだったんだ」

なかなか忙しくて教育の時間がとれないアルバイトの現場。ついつい育成を後回しにして、OJTとは名ばかりの放置状態になってしまいがちだ。しかし、新人バイトに“ほったらかし”は禁物。新人受け入れを成功させるための職場づくりとは?最新刊『アルバイト・パート[採用・育成]入門』から一部を紹介する。

「ほったらかし」は絶対NG

前回の記事では、早期離職のいちばんの要因は「リアリティ・ショック」にあり、それを防ぐには面接時の適切な現実的職務予告(RJP)が必要だということを確認しました。

とはいえ、もちろんイメージと現実のギャップだけが原因で「すぐ辞める」のかといえば、そんなことはありません。新人受け入れステージでは、そのほかにどんなことに気をつければいいでしょうか?下のデータを見てください。

■新人の離職を招きやすい不満要因

 「リアリティ・ショック関連」以外で早期離職と高い相関を示しているのが「仕事中にほったらかしにされること」(3位)です。

せっかく新人を採用したのに、あまりにも職場が忙しいせいで、教育や指導をしないまま「放置」してしまっていませんか?これが新人アルバイトの大きなストレスとなるのは間違いありません。

とくに入ったばかりの新人に対しては、先輩バイトや店長がつきっきりで指導できるようなシフト体制を組み、「ほったらかし」を防止するようにしましょう。マニュアルを読めばわかることでも、マニュアル任せにするのではなく、自分たちで「育成する」のだという意識で新人アルバイトに接する必要があります。

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中原淳(なかはら・じゅん) [東京大学 大学総合教育研究センター 准教授]

東京大学大学院 学際情報学府(兼任)。東京大学教養学部 学際情報科学科(兼任)。大阪大学博士(人間科学)。
1975年北海道旭川生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院 人間科学研究科、メディア教育開発センター(現・放送大学)、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員等を経て、2006年より現職。
「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発、リーダーシップ開発について研究している。専門は経営学習論(Management Learning)。
著書に、『会社の中はジレンマだらけ』(光文社新書)、『アクティブトランジション』(三省堂)、『職場学習論』『経営学習論』(以上、東京大学出版会)、『企業内人材育成入門』『研修開発入門』『ダイアローグ 対話する組織』(以上、ダイヤモンド社)など多数。


人手不足の時代に本気で考える アルバイト人材育成

各業界で「アルバイト・パートの人手不足」が深刻化している。いまこそ企業は「使い捨て人材」としてのイメージを捨て、真剣に「バイトの主力化」に取り組まなければならない――。こうした問題意識の下、東京大学・中原淳准教授とテンプグループは、小売・飲食・運輸業界大手7社8ブランドの2.5万人を対象に、国内初の「アルバイト・パート雇用」に関わる大規模調査を実施。これからの「バイト人材育成」に欠かせないポイントはどこにあるのか?

「人手不足の時代に本気で考える アルバイト人材育成」

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