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人手不足の時代に本気で考える アルバイト人材育成
【第17回】 2016年11月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
中原淳 [東京大学 大学総合教育研究センター 准教授]

内定者の4分の1が辞退…バイト面接者も「見られて」いる
アルバイトの内定辞退を防ぐ

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(スタッフ)「店長、こないだ内定を出した新人さんからお電話ですよ」
(店長)「はい、もしもし…えっ、そうなの? うん、それでは…(ガチャ)」
(スタッフ)「あれ? 何の話だったんですか?」
(店長)「隣のファミレスから内定が出たから、ウチのバイトを辞退したいって…」

最近では「アルバイトの内定辞退」という事態さえ起こるようになってきた。面接をして、後日内定の連絡をすると、「別のところに決まったので…」と、辞退されてしまうケースもあるようだ。アルバイトの内定辞退はなぜ起こるのか? 最新刊『アルバイト・パート[採用・育成]入門』から一部を紹介する。

4人に1人!?
増えるアルバイトの内定辞退

面接をしたところ、「ぜひ働いてほしい!」と思える人だったので、電話して採用を伝えたのに、後日「ほかの店に決まってしまった」と断られてしまう──。昨今ではこんなアルバイトの内定辞退も珍しくないようです。内定辞退といえば、正社員の新卒採用などで起こるものというイメージが一般的でしたが、人手不足が深刻化してきたいま、とうとうアルバイト領域でもかなり普通に見られるようになってきています。

これは調査データにも明確に表れています。面接担当者に聞いたところ、アルバイトの内定辞退率は24%にも上りました(下図)。つまり、忙しい時間を割いて面接をして、「これは!」と思う人に内定を出しても、なんと4人に1人は辞退されてしまうという計算になります。

■同時に何件のアルバイト求人に応募しているか?

なぜここまでアルバイトの内定辞退が増えているのでしょうか? 一因として考えられるのは、複数同時応募の増加です。上の調査データにあるとおり、なんと求職者の4割以上が2企業以上に同時応募していました。

昨今は求人の数・種類も豊富なうえ、スマホなどで簡単にエントリーできる求人サイトも増えていることもあり、以前よりも応募のハードルが低くなっています。その結果、求職者は、複数の職場に応募したうえで、職場の値打ち・魅力を〝比較検討〟するという行動をとるようになっています。

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中原淳(なかはら・じゅん) [東京大学 大学総合教育研究センター 准教授]

東京大学大学院 学際情報学府(兼任)。東京大学教養学部 学際情報科学科(兼任)。大阪大学博士(人間科学)。
1975年北海道旭川生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院 人間科学研究科、メディア教育開発センター(現・放送大学)、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員等を経て、2006年より現職。
「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発、リーダーシップ開発について研究している。専門は経営学習論(Management Learning)。
著書に、『会社の中はジレンマだらけ』(光文社新書)、『アクティブトランジション』(三省堂)、『職場学習論』『経営学習論』(以上、東京大学出版会)、『企業内人材育成入門』『研修開発入門』『ダイアローグ 対話する組織』(以上、ダイヤモンド社)など多数。


人手不足の時代に本気で考える アルバイト人材育成

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「人手不足の時代に本気で考える アルバイト人材育成」

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