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「引きこもり」するオトナたち

社会からの離脱は本当に“家の恥”なのか
「大人の引きこもり」を追い詰める罪悪感と世間の声

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第51回】

成人の日の華やかさの裏で
悩み苦しむ引きこもりたちの声

 1月10日(月・祝)の成人の日、NHKラジオ第1放送の「引きこもっちゃダメですか? ~次の一歩を踏み出すために~」という約2時間の特番に出演した。

 ゲストは、精神科医の斎藤環さんと筆者の2人。この日は、成人式のイベントに参加する男女で街じゅうが華やいでいて、渋谷のスタジオに向かう道路はひどい渋滞だった。希望に満ち溢れた表情で巣立とうとしている新成人たちの姿を見ていると、一旦社会から離脱した人たちが、なかなか社会に戻れなくなって罪悪感の中で悩み苦しんでいる、この国の影の一面ともいうべき現実についても思いを抱かずにはいられない。

 スタジオに着くと、すでに放送前からメールやFaxなどが100通近く届いていた。放送が始まると、メールのサーバーが、なんと容量オーバーでパンク。何とか届いた100通を超えるメールは、「引きこもり」当事者からの声が多かったという。やはり、この種のテーマは関心が高いようである。

 番組の冒頭では、そんなメッセージが紹介されていく。

<30代男性。毎日、将来への不安がいっぱいで、悶々と日々を過ごしています。社会に出る決心がついたとしても、履歴書が真っ白な自分を受け入れてくれるのか疑問。受け入れてくれる場さえあれば、普通の人間として生きていけるのに…>

<20代男性。毎日死にたいと思っています。リストカット、首つりを考えていますが、怖いです>

<40代男性。リストラされて退職したのを機に、再就職する気も失せて、無職の引きこもりになりました。いまは、家でインターネットやゲームの毎日です。最近はスカイプで、同年代の引きこもりの人と情報交換しています> 

 この3人の声を聞いているだけでも、これから日本が本当に取り組まなければならない、それぞれの課題が見えてくる。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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