緑内障は遺伝するのか?
高血圧だと眼圧も高くなるのか?
緑内障に関するさまざまな疑問

Q. 緑内障の遺伝はありますか?

A. 両親や兄弟に緑内障のある人はリスクが高い傾向にありますが、すべての緑内障が遺伝によるものとはとは言い切れません。家族内で緑内障の発症が多い人は積極的に検診を受ける傾向があるため、早期発見に役立てられていることは確かです。

Q. 緑内障によい食べ物はありますか?

A. 残念ながら、食事で緑内障を予防したり、改善することはできません。どんな疾患にも言えることですが、規則正しく、バランスの良い食事を摂ることが一番です。

Q. 高血圧の人は、眼圧も高くなりやすいのでしょうか。

A. 眼圧と血圧には関係がないため、高血圧だからといって緑内障になりやすいわけではありません。

Q. 緑内障になりやすい生活習慣はありますか?

A. 日常生活のさまざまな活動、例えば下を向いたときや横になったとき、またネクタイをしめたときなど、いろいろなことで眼圧が上がることはよく知られています。ただし、これらの生活習慣によって緑内障が発症しやすくなるとういうデータはありません。言い換えれば、予防に役立つ習慣はあまりないということです。生活習慣ではありませんが、中等度以上の近視は緑内障のリスクになります。近視の場合は目の奥行きが長くなっており、目の構造から視神経を障害しやすいと考えられます。

 「40歳を過ぎると、誰でも緑内障のリスクが高まり、日常生活の工夫によってそれを予防することは不可能に近いことです。緑内障を食い止め失明を予防する唯一の方法と言えるのは、早期発見による早期治療。そのためにも、人間ドックなどで定期的に各種の検査を受け、異変が見つかれば早めに眼科を受信し眼圧を下げる治療を始めてください」と山本教授は話す。