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経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

今回の金融緩和策の影響は複雑かつ甚大!
資源インフレが促すポリシーミックスの見直し
――島本幸治・BNPパリバ証券東京支店
投資調査本部長/チーフストラテジスト

島本幸治 [BNPパリバ証券東京支店投資調査本部長/チーフストラテジスト],高田創,森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト],熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト]
【第9回】 2011年2月2日
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世界的な資源インフレの背景にある
先進国の金融緩和

 世界的な資源インフレの起点は、先進国の金融緩和である。いつの世も金融政策の影響は甚大である。たとえば、2001-06年に実施された日銀の量的緩和は、日本の単独政策であり、円の独歩安と日本の物価上昇というわかり易い成果をもたらした。

 ところが、今次局面におけるFedの量的緩和は、日本や欧州など他の先進国を巻き込んだ政策であり、その影響は複雑で時間と共に波紋を広げている。

 為替市場においては、先進国で一斉に通貨安の圧力が発生したために、主要通貨間の為替レートは動きが鈍い。ところが、新興国や資源国では一斉に通貨高の圧力が発生している。

 また、インフレ指標に関しては、先進国経済が依然として大きな需給ギャップを抱えているために、デフレ圧力が根強い。ところが、物価連動債に織り込まれる長期の期待インフレ率は上昇傾向を辿っている。

 先進国の一斉的な金融緩和政策が明確に引き起こしているのは、国際商品市況の高騰と言う現象である。特に、金価格が最高値を更新し続けている背景には、通貨代替としての側面が影響している。

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島本幸治 [BNPパリバ証券東京支店投資調査本部長/チーフストラテジスト]

しまもと・こうじ/1990年、東京大学卒業、日本興業銀行入社。調査部門で金利分析や経済予測を担当。2000年からBNPパリバ証券で投資調査本部長兼チーフストラテジストとして金融市場予測を担う。日本経済新聞社の債券アナリスト・エコノミスト人気調査の債券部門では06、08年に1位。金融庁の金融市場戦略チームや金融税制研究会、行政刷新会議の事業仕分けなどに参加。

森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト]

もりた・きょうへい/1994年九州大学卒業、野村総研入社。98年~2000年米ブラウン大学大学院に留学し、経済学修士号を取得。その後、英国野村総研ヨーロッパ、野村證券金融経済研究所経済調査部を経て、08年バークレイズ・キャピタル証券入社。日本経済および金融・財政政策の分析・予測を担当。共著に『人口減少時代の資産形成』(東洋経済新報社)など。2010年7月より、参議院予算委員会内に設置された「財政再建に向けた中長期展望に関する研究会」の委員を務めている。

 

熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト]

くまの・ひでお/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト。 山口県出身。1990年横浜国立大学経済学部卒。90年日本銀行入行。2000年より第一生命経済研究所に勤務。主な著書に『バブルは別の顔をしてやってくる』(日本経済新聞出版社)など。


経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

リーマンショック後の大不況から立ち直りつつあった日本経済の行く手には、再び暗雲が立ち込めている。留まることを知らない円高やデフレによる「景気腰折れ不安」など、市場に溢れるトピックには、悲観的なものが多い。しかし、そんなときだからこそ、政府や企業は、巷に溢れる情報の裏側にある「真実」を知り、戦略を立てていくことが必要だ。経済分析の第一人者である熊野英生、高田創、森田京平(50音順)の4人が、独自の視点から市場トピックの深層を斬る。

「経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層」

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