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鎌田實医師が感じた生き方への疑問を「言葉の力」が救った

木原洋美 [医療ジャーナリスト]
2017年1月19日
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「自分の人生はこれで良かったのか」――。人生や会社生活について、誰でも真剣に悩むことはある。医師にして作家、ニュース番組のコメンテーターとして知られる鎌田實氏も、かつて自分の生き方に疑問を感じ、もがき悩んでいたという。そこで、鎌田氏がたどり着いのが「遊行」の精神。「遊行」とは、先入観やこだわりを捨て、自由な感性で生きることだという。折しも、鎌田氏は1月21日に『遊行を生きる 悩み、迷う自分を劇的に変える124の言葉』(清流出版)を上梓する。そこで、本を書いたきっかけや遊行の精神などについて聞いた。(ジャーナリスト 木原洋美)

野垂れ死にするほど
自由になれ

 人はつくづく見かけによらない。

 医師にして作家、ニュース番組のコメンテーターでもある鎌田實氏もそうだ。諏訪中央病院名誉院長を務めるかたわら、チェルノブイリ、イラク、東日本大震災の被災地支援等に取り組み、「がんばらない」をモットーにしながら、多方面で常に100%以上の精力的な活動を行っているこの人ほど、人生を自由に、思いのまま生きてきた人はいないように見えるのだが、実は70歳を目前にして「ある壁」にぶつかり、悩み、苦しんでいたという。

 「ある壁」の正体は、自分の生き方に対する疑問――。

 「これまでの自分は、本当に自分自身を生きてきたのだろうか」「(周囲の期待に応えようと)"いいカマタ"を演じて、無意識のうちに無理をしてきたのではないか」「このまま老い、死んでいくときに後悔してしまうのではないか」と悩み、もがき続けていた鎌田氏を救ったのが、著書のタイトルにも使われている「遊行(ゆぎょう)」という言葉だった。

 「遊行」とは、古代インドの聖人が、人生を「学生期」「家住期」「林住期」「遊行期」の4つに区切った最後の時期で、死の準備の時期、人生の締めくくりの時期とされているが、鎌田氏の解釈はちょっと違う。

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木原洋美 [医療ジャーナリスト]

きはら・ひろみ/宮城県石巻市の漁村で生まれ、岩手県の山村で幼少期を過ごし、宮城県の穀倉地帯で少女時代を送る。明治学院大学在学中にコピーライターとして働き始め、20代後半で独立してフリーランスに。西武セゾングループ、松坂屋、東京電力、全労済、エーザイ等々、ファッション、流通、環境保全から医療まで、幅広い分野のPRに関わる。2000年以降は軸足を医療分野にシフト。「常に問題意識と当事者感覚を大切に取材し、よ~く咀嚼した自分の言葉で伝え、現場と患者の架け橋になる」をモットーに、「ドクターズガイド」(時事通信社)「週刊現代 日本が誇るトップドクターが明かす(シリーズ)」(講談社)「ダイヤモンドQ」(ダイヤモンド社)「JQR Medical」(インテグラル)等で、企画・取材・執筆を深く、楽しく手掛けてきた。2012年、あたらす株式会社設立(代表取締役)。2014年、一般社団法人 森のマルシェ設立(代表理事)。森のマルシェでは、「木を遣うことが森を守ります」の理念を掲げ、国産材の樽で仕込む日本ワインやバルサミコ酢の開発等、国産材の需要を開拓する事業に取り組んでいる。


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