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川崎フロンターレはなぜイベントを連発し、算数ドリルを配るのか

江藤高志 [フリーライター]
2017年1月26日
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Jリーグの川崎フロンターレは、風変わりなイベントを連発することで知られる。国際宇宙ステーションや南極の昭和基地との生交信、相撲部屋やカーレースとのコラボ…。その仕掛け人である天野春果・プロモーション部長に、イベントに懸ける思いを聞いた。(文・写真/フリーライター 江藤高志)

大雨の中で行われた国際宇宙ステーションとの交信イベントの様子。日本人宇宙飛行士の大西卓哉さんと話す中村憲剛選手と、右端は司会進行の篠原ともえさん

 関東に台風が近づいていた2016年8月16日のこと。川崎フロンターレが本拠地とする等々力陸上競技場には、激しい雨が降り続けていた。

 外出すらはばかられる天候の中、スタジアムには3309人もの観客が集まっていた。集まったサポーターが固唾を呑んで見守ったのは、NASA(アメリカ航空宇宙局)が管制するISS(国際宇宙ステーション)との生交信イベント。日本人宇宙飛行士の大西卓哉さんと交信したのは2016年のJリーグMVPを獲得した中村憲剛と、川崎市内の小学生だった。

 福田紀彦・川崎市長も駆けつける中、イベントは大成功に終わる。

 川崎フロンターレが主催する異色のイベントは今回だけではない。過去には南極の昭和基地と回線を結び、真夏の等々力陸上競技場に雪に覆われた南極の映像を届けたり、相撲部屋とコラボすることで「塩ちゃんこ」という定番のスタジアムグルメを誕生させ、フォーミュラーカーが陸上トラックを走り回る。さらには電車がスタジアムを訪れ、解体された路線バスのパーツがその場で収集家に競り落とされる。

 そんなフットワークの軽さを実現してきたのが川崎フロンターレのプロモーション部と、その中心的人物となる天野春果部長である。

「地元の街の人たちを幸せに」
というクラブの理念

 イベントを企画運営してきた天野が考えてきたもの。それはスポーツと社会とを結びつけるという使命感だった。

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江藤高志 [フリーライター]

1972年12月。大分県中津市生まれ。出版社での編集者としての職務経験を経て99年よりサッカーライターに。大分やJ2を専門としていた縁もあり、01年から川崎フロンターレでの取材を開始。04年から番記者に。2015年に会員制のWebマガジン・川崎フットボールアディクトを創刊し運営中。川崎フロンターレに関する情報などの発信を続けている。

 


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