クリスマスケーキや恵方巻――。流通・食品業界で毎年繰り返される「食のイベント」。その裏では、大量の食品廃棄が出て問題となっている。特に近年、コンビニチェーンによって全国的に普及した恵方巻は、生モノだけに廃棄も多いといわれる。なぜ大量のロスが生じるのか。少しでも減らす方法はないのだろうか。(食品ロス問題専門家、消費生活アドバイザー 井出留美)
昨年の節分にはSNSで
大量に売れ残った恵方巻が話題に
昨年2016年2月3日、フランスでは、大手スーパーの売れ残り食品廃棄禁止という、世界初の法律が成立しました。奇しくも同じ日の「節分の日」、TwitterなどのSNS上では、深夜になっても大量にコンビニエンスストアの店頭で売れ残る恵方巻の写真が投稿され、フランスの動きと対比されました。
なぜなら、深夜に大量に売れ残った恵方巻は、生モノであるため、やがて廃棄処分されるしかないと容易に想像できるからです。実際、大量に廃棄された恵方巻の写真も多く投稿されていました。
今年も「節分の日」を迎えました。各スーパーやコンビニの店頭には、恵方巻が並ぶことでしょう。恵方巻の由来は諸説ありますが、その年の恵方(干支にちなんで良いとされる方角)を向いて無言で丸かぶりすると幸運が巡る、などとされています。
先日、買い物のために行った近所のスーパーでは恵方巻の予約チラシが置かれていました。コンビニではどうなのか?