12月の発売以来、日本でもザッポスおよびトニー・シェイのファンを増殖させている書籍『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説』ですが、数回に渡り、日本のさまざまな層のザッポス伝説ファンの情熱を紹介していきます。ベンチャー、顧客サービス、企業文化、生き方など、同書を様々な視点から読み解いていきます。
初回は、「らむね的通販生活」で知られる通販評論家にしてさらに働く女性のウェブサイト「ワーキングマザースタイル」発起人、さらにケンコーコムの社外取締役などとして活躍する村山らむね氏にお話をうかがいました。「ワーキングマザーは、人生4毛作。育児、仕事、家族、自分。全部咲かせて、楽しもう!」というインフルエンサーの村山らむね氏にとって、『ザッポス伝説』は大きな出会いで、読み始めてすぐに顔がかっと熱くなる程の刺激を受けたそう。
「この本が示しているのは、単なるeコマース企業の成功物語ではないと思います。仕事、家庭、男女関係あらゆることに使える本です。そして読んだ後で自分をゼロから見直さざるを得ない本です。働く母親として、自分の子どもにどういう幸福感を持ってもらうか。そのためには、大人が自らどう考えるかが問題です。子どもに道筋を示してやらないと」
『ザッポス伝説』は、いま日本人が読むべき本であり、ビジネス書の枠を超えて、特に女性にとって親しみやすい内容、と語る村山らむね氏は、子ども、親の役割、そして個人のあり方について『ザッポス伝説』を通じて、問題意識を投げかけます。
女性にとって幸せとは何か
「専業主婦であることが前提となっている日本の社会の中で、働く女性の毎日は謝り続けです。あまり指摘する人はいませんが、夫に、子どもに、親に、職場に謝り続ける人生を送らねばならないのです。私たちは、グチを言うばかりでなく、自分たちのことをお互いに『カッコいいよね』と励まし合い、助け合うために、ワーキングマザースタイルを立ち上げました」