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認知症予防は40代から!「脳の老化」薬の要らない防止法

阿保義久 [北青山Dクリニック院長]
【第6回】

歳をとっても頭脳明晰でありたい、そう願う人が大半です。しかし、実際には認知症(*)になり、社会生活はおろか個人の生活も成り立たせることができなくなる人がたくさんいます。なぜ認知症になるのか、予防法はないのかなど、不安を感じることはありませんか?今回は「脳」をテーマに、脳の老化のメカニズムや認知症の仕組み・原因を解説するとともに、生活習慣の改善による老化防止策・脳の活性化についてお伝えします。(北青山Dクリニック院長 阿保義久)

40代から忍び寄る認知症
脳の老化は萎縮から始まる

自治体等が主宰する「健康麻雀」というものもあります。会話とゲームの戦略で脳を使いつつ、高齢者の社交の場として人気を集めています。もちろん賭けはなしで行います

 まずは脳のつくりと機能を見てみましょう。

 脳の主役である大脳には4つの部位があり、それぞれ機能が異なります。物を考え運動を指令する「前頭葉」、物を感じ解析する「頭頂葉」、記憶や言語・音の解析を行う「側頭葉」、視覚情報を取り入れ解析する「後頭葉」に分類されます。前頭葉は人間らしい高度な機能を担い、後頭葉や側頭葉は人間にとって最も基礎的な機能を担います。大脳の成長は生後まもなく後頭葉や側頭葉から始まり、その後、頭頂葉や前頭葉が発達して思春期を過ぎたあたりでほぼ完成します。しかし、大脳は完成直後から老化が始まり、「脳の萎縮」という形で進んでいきます。

 脳の萎縮は成長とは逆で、まず前頭葉から始まります。すなわち、物を考え運動を指令する高次機能を担う部分から萎縮が始まり、側頭葉、後頭葉へと進行していきます。脳は体積が大きいほど認識力、思考力、判断力などの高次認知機能が高いとされているため、脳の萎縮が進むほど認知症が発生するリスクが大きくなります。

 現代社会において、認知症の患者数は国際的に急増しています。2016年の時点で5000万人弱、50年には1億人を超えると予測されています。厚労省の統計によると国内も同様に激増しており、1980年代には50万人程度でしたが、15年には500万人以上まで膨らみ、25年には700万人を超すと言われています。

 急増中の認知症ですが、全ての人がかかるわけではありません。脳の萎縮は誰にでも発生しますが、多くの人は脳神経のネットワークシステムが萎縮を補完して認知機能が保たれるからです。この神経システムの機能は、脳を使えば使うほど充実していきます。

 すなわち、加齢により萎縮が進行しても、脳に知的刺激を与え続ければ認知症を予防できるのです。認知症の原因、仕組みを知り、どのような対策が有効なのか考えてみましょう。

* 認知症は「脳神経が死に絶えたり脳機能が低下したりすることにより、記憶力・行動力・思考力が失われ日常生活に支障をきたした状態」のことを指します。

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阿保義久 Yoshihisa Abo [北青山Dクリニック院長]

東京大学医学部卒業。2000年に北青山Dクリニックを設立し、外科医としてのスキル を生かして日帰り手術を行うほか、病気を作らない予防医療、治癒が可能な段階で早 期発見するための人間ドックの実施、生活の質を高めるためのアンチエイジング療法 まで、質の高い医療サービスの提供に励んでいる。
著書にアンチ・エイジング革命(講談社)、『脚と血管のアンチエイジング―下肢静 脈瘤最先端レーザー治療とキレーション療法』(本の泉社)などがある。


医師が教える!男性のための「心と体のアンチエイジング」

「アンチエイジング」とは美容医療だけを指すのではなく、心臓血管、脳、消化管、骨・関節など、全身に関わり、身体年齢の老いを遅らせることが目的です。40代から意識すると効果的で、その対象は40~65歳位の方になります。本連載では、アンチエイジングの概念や体の部位ごとの変化を紹介し、ケア方法を提案していきます。

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