国債の信認について、財務省の説明は海外ではあまり通用しない。日本のように国債整理基金を作り、一般会計から一定額を繰り入れる仕組みを減債制度というが、この仕組みは日本だけのもので、海外にはないからだ。

財務省・日銀の説明こそ
日本の将来を危うくする

 国債の信認は、日本経済の実力やマクロ経済運営の巧拙などからでてくるのだ。このような奇妙な日本の仕組みを説明すると、日本はマクロ経済運営で重大なミスを犯しているにもかかわらず、それを隠蔽するために、変な口実をしていると勘ぐられるのがオチだ。

 通貨の信認や国債の信認を財務省・日銀が言い出すときには、相当の注意が必要である。それらの言葉は無定義語である。どうなったら通貨の信認や国債の信認が失われるのか、当局はいわない。はっきり言えば、そうならないことが誰の目にも明らかになるからだ。はっきり言わないで、数字に疎い有識者やマスコミの不安を煽っているだけだ。

 実は私はハイパーインフレになったときが、そういう状態であると思っている。ただ、ハイパーインフレとは経済学では年率13000%以上の物価上昇だ。国際会計では年率30%以上だ。

 はっきりいおう。今年度の日銀引受12兆円を30兆円に増額して18兆円の復興財源を捻出しても、今年度の予算の範囲内の話である。国債整理基金の10兆円を復興財源に回しても、過去に何度も行われてきた話だ。これらを実行しても、年率30%のインフレにはならないし、通貨の信認も国債の信認も失われない。

 このような当たり前の予算手法を隠してまで、増税を行うために通貨の信認や国債の信認を損なうという財務省・日銀の説明こそ、日本の将来を危うくする稚拙な政策だ。

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