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まんがで身につくファイナンス
【第6回】 2017年3月24日
著者・コラム紹介バックナンバー
石野雄一

ファイナンスのリスクの本質は、
「将来の不確実性」「バラツキ」にある

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ファイナンスの基本とは何かを理解していただくため、本連載ではファイナンス本のベストセラー著者、石野雄一氏が3月10日に出版した『まんがで身につくファイナンス』(石野雄一著、石野人衣作画、ダイヤモンド社)の中から1章と2章のまんがを抜粋して、ここまでお届けしてきました。第6回の今回は、ここまでまんがでお伝えしてきたファイナンスのポイントについてまとめました。

 

リスクは損失ではない

 まず、リスクの本質について考えてみましょう。

 リスクには「危険」と「機会」の両方の意味合いがあります。

 例えば、株価が今後下がる可能性が高いとしても、リスクが高いということにはなりません。

 リスクとは、損失を表すわけではないからです。

 また、株価が下がることが必ずしも損失を表すわけではありません。むしろ、株価が将来確実に下がるとわかっていたら、それを見越してあなたは儲けることも可能です。

 例えば、株式投資では「空売り」というものがあります。ここでは、話を簡単にするために手数料や金利は考えないものとします。

 まず、株価500円のX社の株式を1株、証券会社から借ります。それをすぐさま市場で売却すれば、あなたには500円のキャッシュが手に入ります。

 その際に、6ヵ月後にその株式を返却するという契約を証券会社と結んでおき、6ヵ月後に株価が300円に下落すれば、今度はその株式を300円で買って証券会社に契約通り返却します。

 500円で売却して、300円で買っていますから、結局差し引き200円の儲けとなるわけです。

 このように、将来株価が確実に下がると分かっていれば、「空売り」などで確実に儲けることができるのです。

 こうしてみると、株価が下がるということを損失と考えたり、リスクと考えたりするのがおかしいことがお分かりになるはずです。むしろ、株価が将来どうなるかが分からないという「不確実な状態」をリスクと考えるわけです。

 ファイナンスでは、金融資産の価格変動が大きければ大きいほど(バラツキが大きいほど)「リスクが高い」と捉えます。

 ここまでの話で、ファイナンスのリスクの本質が「将来の不確実性」にあり、そして「バラツキ」にあるということをご理解いただけたと思います。

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    石野雄一

    石野雄一(いしの・ゆういち)
    株式会社オントラック 代表取締役社長
    ビジネス・ブレークスルー大学 非常勤講師
    1991年3月上智大学理工学部卒業後、旧三菱銀行に入行し、9年間勤務した後退職。
    2002年5月米国インディアナ大学ケリースクール・オブ・ビジネス(MBA課程)修了。帰国後、日産自動車株式会社入社。財務部にてキャッシュマネジメント、リスクマネジメント業務を担当。2007年2月より旧ブーズ・アレン・ハミルトンにて企業戦略立案、実行支援等に携わる。2009年5月同社を退職後、コンサルティング会社である株式会社オントラックを設立、現在に至る。企業の投資判断基準、撤退ルールの策定支援コンサルティング、財務モデリングの構築、トレーニングを実施している。
    著書に『道具としてのファイナンス』(日本実業出版社)、『ざっくり分かるファイナンス』(光文社新書)がある。

     

     


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