「震災後、3人に1人が父親に対する想いや行動が変化」。来月に控えた父の日を前に、こんな調査結果が発表された。
アンケートは、リユースショップ「エンターキング」を展開するサンセットコーポレーション(千葉県市川市)が、同社のモバイル会員(首都圏在住)を対象に実施。2055人(男性1816人/女性239人)から回答を得た。実施期間は2011年5月2日~8日。
10代男性に多い
「頼もしさが増した」の回答
調査によれば、「震災を経て父親に対する想いや行動に変化はありましたか?」という質問に「変化があった」と回答したのは35.1%にあたる721人。この721人に変化の詳細を聞いたところ、「頼もしさが増した」と答えた人が最も多く30.2%。続いて「小まめに連絡(するようになった)」(21.3%)、「なるべく一緒にいたい」(11.7%)、「自分が守らなければ」(10.4%)、「想う時間が増えた」(9.7%)と続いた。変化があったと答えた人の多くが、絆の深さを改めて感じているようだ。
性別、年齢別に見ると、「変化があった」と答えた人が最も多かったのは40代以上の女性で69.7%。逆に最も少なかったのは10代の女性で、女性は年代が上がるごとに心境の変化があったと答えた人が増える結果となった(10代=20.0%、20代=30.5%、30代=41.2%)。男性は、20代が29.4%と最も少なく、他の年代ではバラつきのない結果に(10代=39.0%、30代=36.9%、40代以上=40.9%)。
「変化があった」と答えた人の回答で特に目立つのが、「頼もしさが増した」と答えた10代男性が47.3%に上ったこと。これは他の年代に比べ10ポイント以上多い。「これまでとは違う父親の一面を見た」と感じた人が、特にこの年代の男性に多かったようだ。10代の女性で多かったのは、「頼もしさが増した」(28.6%)と「なるべく一緒にいたい」(28.6%)だった。
やっぱりタブー!?
圧倒的に少ない父との恋愛トーク
また、「あなたは父親とどんな話をよくしていますか?」という質問に「あまり話をしない」「まったく話をしない」と答えた人は合わせて26.2%にとどまった。7割以上は何らかの会話があるようで、最も多い会話の内容は「今日の出来事やニュースなどの雑談」(38.6%)だった。「家族の状況」(12.9%)、「仕事/勉強」(10.7%)がこれに続いたが、極端に少なかったのは「恋愛」(0.3%)。男女ともに「恋愛」を選んだ人は少なく(男性=0.3%、女性=0.4%)、父親との会話で「恋愛」はタブーであることがわかる。
ちなみに今年の父の日の予定を聞いたところ、半数近い45.0%が「何もしない」と回答。会話も少なくなく、以前よりも絆の深さを感じてはいるものの、「父の日」への関心は今一歩というところ。筆者個人としても、普段から買い物の様子を見ている母に比べ、父には何を贈ったらいいかわからない状態だ。同じように感じているかもしれない娘・息子のために、今年はお父さんからさりげなく“おねだり”してみるのも良いのではないだろうか。
(プレスラボ 小川たまか)