北朝鮮のアキレス腱は経済と人権
正恩の健康問題は?

――北朝鮮のアキレス腱は何でしょう?

 経済と人権でしょうね。北朝鮮では国家主導の経済とは別に、大飢饉の中で市民たちが作り上げた闇市など、市民経済と呼ぶべきものがあります。そして、この市民経済は、もう国がコントロールできない規模になっているのです。

 また、人権問題も侮れません。西欧は人権に非常に敏感で、国連の人権決議は北朝鮮に対して厳しい。今や、金正恩はポル・ポトやスターリン、ヒトラーに準ずる人物と見なされています。今後、人権問題でさらなるプレッシャーをかけられる可能性は十分にあります。

――身長171センチで130キロもある激太りや痛風説などが報じられていますが、金正恩自身の健康問題はどう見ておられますか?

 身体の問題ももちろんありますが、それ以上に私が不安に思うのは、彼の精神状態です。私は心理学の専門家ではありませんから断言はできませんが、典型的な独裁者病とでも言うべき精神状態に陥っているのではないかと危惧しています。

 実際、米国は正恩をパラノイア(妄想症)と分析していると聞きますし、攻撃や非難を受けたと被害妄想的に思い込んだり、核ミサイルに執着するといった言動は、精神の不安定さを想起させます。

 米国に目を転じれば、トランプの精神状態を不安視する声もありますよね。不安定な心を持つ最高権力者同士なのだとすれば、あらぬ行動に走り、いきなり緊張状態が生み出されても何の不思議もありません。米国と北朝鮮によるチキンゲーム状態と言えるでしょう。