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「ロス婚」漂流記~なぜ結婚に夢も希望も持てないのか?

ロス婚の“生ぬるい結婚観”は大震災で消え去った?
「結婚したい派」だけでなく「子どもは要らない派」も増加

宮崎智之 [フリーライター]
【第10回】 2011年6月27日
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 東日本大震災を機に、日本人の結婚願望が高まっていると言われている。連載7回9回目では、合コンシェルジュと離婚式プランナーという、それぞれ全く異なった専門家から「震災後はパートナー探しの機運が高まっている」という指摘があった。

 しかし、昨今の婚活ブームを考えてみれば、これまでもとりわけ日本人の結婚願望が低かったとは言えない。むしろ、「結婚したいのにできない人が増えている」というのが現状であることは、これまで論じてきた通りだ。当連載では、そんな社会で人々が右往左往している状態のことを「ロス婚」と呼んでいる。

 もちろん、いまだ原発事故や復興への道筋など、先が見えない不安に晒されている我々にとって、「未曾有の大災害」がもたらした心理的な影響は、計り知れないものがある。

 警察庁の発表によると、5月の自殺者(暫定値)は3329人に上り、昨年同月の2782人を大きく上回った。被災地の福島県だけではなく、東京都でも自殺者が増えている。震災が原因で増加したかどうかは、現在内閣府が調査中のため断定はできないが、間接的な要因も含めれば、少なからず影響があったことは間違いないだろう。
そんな現状を踏まえれば、人々の結婚観や恋愛観にも変化が生じていると考えて、不思議ではない。今回は、震災後に起きた結婚に対する心境の変化について考えてみたい。

「こんなときパートナーがいたら……」
有事に頼れる人がいない寂しさを噛み締める人々

 「震災以降、1人でいることのリスクを強く感じるようになりました。震災直後は友人に頼るのも、自分のわがままを押し付けてしまうような気がして心苦しく、1人じっと我慢していました。そのとき思ったのは、『こんなときにパートナーがいてくれたら、どれだけ心強いだろう』ということです」

 そう話すのは、都内で1人暮らしをする20代の女性。さらにこう続ける。

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宮崎智之 [フリーライター]

フリーライター。1982年3月生まれ。地域紙記者を経て、編集プロダクション「プレスラボ」に勤務後、独立。男女問題や社会問題、インターネット、カルチャーなどについて執筆。
ツイッターは@miyazakid
 

 


「ロス婚」漂流記~なぜ結婚に夢も希望も持てないのか?

日本は「結婚受難」の時代に突入した。街やオフィスには、「出会いがない」と焦る独身者や「結婚に疲れ果てた」と嘆く既婚者が溢れている。一昔前の日本人なら誰しも得られた「結婚」という当たり前の幸せを、得ることができない。夢や希望を失った「ロス婚」(ロスコン)な人々が増殖する背景には、いったい何があるのか? 婚活や結婚生活に悩みを抱える人々の姿を通じて、「日本人の結婚」をいま一度問い直してみよう。

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