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マレーシア大富豪の教え
【第14回】 2017年7月1日
著者・コラム紹介バックナンバー
小西史彦

「モノを売るのが営業」と考えている人が
永遠にうだつが上がらない理由
マレーシア大富豪の教え

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いまメディアで話題の「マレーシア大富豪」をご存じだろうか? お名前は小西史彦さん。24歳のときに、無一文で日本を飛び出し、一代で、上場企業を含む約50社の一大企業グループを築き上げた人物。マレーシア国王から民間人として最高位の称号「タンスリ」を授けられた、国民的VIPである。このたび、小西さんがこれまでの人生で培ってきた「最強の人生訓」をまとめた書籍『マレーシア大富豪の教え』が刊行された。本連載では、「お金」「仕事」「信頼」「交渉」「人脈」「幸運」など、100%実話に基づく「最強の人生訓」の一部をご紹介する。

営業を究めて「ビジネスの本質」をつかむ

 私は一介の染料の営業マンでした。
 ところが、ある人物に靴の小売事業への出資を誘われ、ここで事業家としての「軍資金」を手にしました。それからは、自ら新しいビジネスを考案し、技術力をもつビジネス・パートナーとジョイント・ベンチャーを設立。まったく畑違いの分野に次々とチャレンジして、成功をつかみ取ってきました。

 「営業マンだったあなたが、どうやってビジネスへの投資に成功したのか?」
 これまで、よくこんな質問をされたものです。しかし、こういう質問をするのは、営業経験のない人に多かった。彼らは、おそらく営業とは「モノを売る」ことだと考えている。つまり、「モノを売る」ことと「ビジネス投資」はまったく違うと考えているのです。しかし、私は、この認識は間違っていると考えています。

 私は、セールスマンシップとは相手に「得」を与えるために働きかけることだと考えています。そのためには、相手の信頼を得て、深い人間関係を築くことが必須。そして、相手に「得」を与えることができれば、自然とこちらにも「得」が戻ってくる。この循環を生み出すことがセールスマンシップです。だから、「売る」「買う」という取引は、その活動の一部分にすぎない。むしろ、そのように限定して考えると、セールスマンシップの本質から遠ざかってしまうのです。

 そして、このセールスマンシップはビジネスの本質そのものでもあります。
 世の中には常に、何かが足りないために不便をしている人々がいる。その問題を解決することができれば、多くの人々に「得」を与えることができる。だから、その問題の解決策を見出し、それを実現する力をもつビジネス・パートナーを集めて事業を立ち上げる。そして、パートナー全員に「得」を与える構造をつくり上げる。こうして、人々が求めている問題解決を継続的に維持するビジネスモデルができあがるわけです。これがビジネスの本質であり、これを実現するために欠かせないのがセールスマンシップなのです。

 つまり、セールスマンシップを発揮するために、実は『モノ』は必要ないということ。「モノを売る」のが営業ではないのです。重要なのは、何かが足りないために困っている人々の存在を知ること。そして、その問題を解決するためのアイデアを考え、パートナーとともにビジネスを構築する。つまり、ビジネスをオーガナイズする力こそが「営業の本質」であり、ビジネスで成功するうえで決定的に重要なものなのです。

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船津徹 著

定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2017年7月

<内容紹介>
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小西史彦

小西史彦(こにし・ふみひこ)
1944年生まれ。1966年東京薬科大学卒業。日米会話学院で英会話を学ぶ。1968年、明治百年を記念する国家事業である「青年の船」に乗りアジア各国を回り、マレーシアへの移住を決意。1年間のマラヤ大学交換留学を経て、華僑が経営するシンガポールの商社に就職。1973年、マレーシアのペナン島で、たったひとりで商社を起業(現テクスケム・リソーセズ)。その後、さまざまな事業を成功に導き、1993年にはマレーシア証券取引所に上場。製造業や商社、飲食業など約50社を傘下に置く国民的企業グループに育て上げ、アジア有数の大富豪となる。2007年、マレーシアの経済発展に貢献したとして同国国王から、民間人では最高位の貴族の称号「タンスリ」を授与。現在は、テクスケム・リソーセズ会長。既存事業の経営はほぼすべて社長に任せ、自身は新規事業の立ち上げに采配を振るっている。

 


マレーシア大富豪の教え

「お金」も「コネ」も「才能」もない青年は、なぜ、わずか24歳で日本を飛び出し、アジア有数の「ミリオネア」になれたのか?お金・仕事・信頼・交渉・人脈・幸運など、「無一文」から「大富豪」になる25のシンプルな教え!

「マレーシア大富豪の教え」

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