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マレーシア大富豪の教え
【第9回】 2017年5月27日
著者・コラム紹介バックナンバー
小西史彦

“成功する人”と“失敗する人”は、
「これ」を見れば分かる
マレーシア大富豪の教え

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いまメディアで話題の「マレーシア大富豪」をご存じだろうか? お名前は小西史彦さん。24歳のときに、無一文で日本を飛び出し、一代で、上場企業を含む約50社の一大企業グループを築き上げた人物。マレーシア国王から民間人として最高位の称号「タンスリ」を授けられた、国民的VIPである。このたび、小西さんがこれまでの人生で培ってきた「最強の人生訓」をまとめた書籍『マレーシア大富豪の教え』が刊行された。本連載では、「お金」「仕事」「信頼」「交渉」「人脈」「幸運」など、100%実話に基づく「最強の人生訓」の一部をご紹介する。

誰かを「信頼」できなければ生きていけない

 無一文でマレーシアに飛び込んだ私は、常に用心していました。
 資産も実績もとぼしい平凡な若者でしたから、当然です。相手にいいように使われたり、場合によっては騙されるかもしれない。そんな不安は常に付きまといました。

 この世の中は、決して甘くはありません。特に、私は海外で生きてきましたからなおさらです。日本は民族の単一性が高いこともあり、誠実な商取引の慣習が根付いていると思います。しかし、世界では多様な民族が共存しているため、一筋縄ではいきません。悪意はなくとも商慣習の違いから信頼関係が崩れることもあるし、どんな手段を使ってでも自らの利益を最大化することを考える人もいます。

 だから、経験の足りない若い頃は、安易に人を信頼すると痛い目にあうこともあるでしょう。私だって、そうでした。シンガポール商社の華僑ボスには痛い目にあわされた(連載第7回参照)。でも、あのとき、私はひとつ大事なことを彼に教えてもらったと、いまは思っています。

 何を学んだのか?
 人を信頼することの大切さです。
 彼は部下である私を信頼することができない人間でした。取引先に渡すリベートを私が横領するかもしれない、と考えた。これに、部下である私はひどく落胆(らくたん)したものです。相手から信頼されていないと感じたときに、人間は深い悲しみを感じるものなのです。

 そして、彼は自ら取引先にリベートを手渡すことにした。これが、墓穴を掘ることになる。彼自身が横領を始めた結果、きわめて好調に推移していた日本製染料の輸入販売というビジネスをすべて失なった。そして、その3年後に彼は倒産の憂き目にあったのです。

 だから、私は、彼の不運の根本的な要因は、部下すらも信頼できない人間であったことにあると思うのです。もちろん、この世の中は天国ではありません。信頼すべきではない人もいるから、人との付き合いには用心が必要です。しかし、人を信頼できない人間が持続的な成功を手にすることはできない。人を信頼することが成功の条件だと私は確信しているのです。

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小西史彦

小西史彦(こにし・ふみひこ)
1944年生まれ。1966年東京薬科大学卒業。日米会話学院で英会話を学ぶ。1968年、明治百年を記念する国家事業である「青年の船」に乗りアジア各国を回り、マレーシアへの移住を決意。1年間のマラヤ大学交換留学を経て、華僑が経営するシンガポールの商社に就職。1973年、マレーシアのペナン島で、たったひとりで商社を起業(現テクスケム・リソーセズ)。その後、さまざまな事業を成功に導き、1993年にはマレーシア証券取引所に上場。製造業や商社、飲食業など約50社を傘下に置く国民的企業グループに育て上げ、アジア有数の大富豪となる。2007年、マレーシアの経済発展に貢献したとして同国国王から、民間人では最高位の貴族の称号「タンスリ」を授与。現在は、テクスケム・リソーセズ会長。既存事業の経営はほぼすべて社長に任せ、自身は新規事業の立ち上げに采配を振るっている。

 


マレーシア大富豪の教え

「お金」も「コネ」も「才能」もない青年は、なぜ、わずか24歳で日本を飛び出し、アジア有数の「ミリオネア」になれたのか?お金・仕事・信頼・交渉・人脈・幸運など、「無一文」から「大富豪」になる25のシンプルな教え!

「マレーシア大富豪の教え」

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