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ITブーム真っ只中に“斜陽産業”の「時計」で起業!?
高品質な中国製品が変えたクロックマーケットの今
――イデアインターナショナル 橋本雅治社長に聞く

【第16回】 2011年7月22日
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「ベンチャー企業」といえば、IT関連企業を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。しかし、それとは対照的に、一見“斜陽産業”とも思える「時計」業界で起業を果たし、「新たな時計マーケット」を作り上げることで成功を収めている企業がある。それが今回取り上げるイデアインターナショナルだ。同社は現在、これまでになかったデザイン性と付加価値を兼ね備えた生活家電・オーディオ・トラベル雑貨・時計等、ファッション性の高い雑貨を600アイテム以上展開。日本で人気の高いライフスタイルショップを中心に商品を卸し、2006年には直営店をオープンさせて販路を拡大している。また、商品の製造については1995年の設立当時から中国の提携工場と密接な関係を築いてきた。品質や納期の面で課題が多い中国において、デザイン性が高く、高品質な商品をどのようにして製造することができたのか。同社・橋本雅治社長に、時計業界で起業した理由と、中国での商品製造の秘訣を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 林恭子)

IT隆盛の時代に
「ものづくり」で起業した理由

――御社が設立をされた1995年といえば、ちょうどIT起業ブームが起こっていた頃ですよね。そのような時期に「時計」の分野で起業されたのはどのようなきっかけからですか。

イデアインターナショナル・橋本雅治社長

 私は起業する前まで、株式会社マルマンにて時計事業部長を務めており、時計全般の企画開発からマーケティングまでのすべてを担当していました。17、8年前のその当時から感じていたのは、既存の時計はどれも画一的で、面白味がなかったということです。そこで、「これはチャンスかもしれない!」と思ったのが、起業のきっかけです。

 当時、ベンチャー企業というとIT企業が多く、「ものづくり」をするベンチャーはあまりありませんでした。また当時はパソコン、デジカメ、液晶テレビなどが花形で、ただ、そうした成長分野には大手が多額の投資をして技術開発を行い、競争も激しく、いくら市場が大きくなるといっても小資本のベンチャー企業が勝てるはずがありません。大手メーカーの意識もそちらに向いていました。

 なので私は逆の発想をして、ローテク商品にこそデザインを生かした感性のものづくりが生きてくると考え、時計を皮切りにローテク商品のジャンルを拡大していきました。時計という、いわば斜陽産業に新規参入する企業はまずないでしょうし、既存企業は撤退する可能性もあります。確かに、「なんでわざわざ“時計”で起業?」と言われることもありましたけどね。

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現在、多くの日本企業が中国での事業展開を行っているが、中国進出には日本とは全く違う苦労と苦悩が待ち構えている。一体どのようにしてその苦労と立ち向かい、活躍を果たしたのか。この連載では、中国進出にて成果を上げる日本企業を取り上げ、その秘訣を追う。

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