ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
チームの生産性をあげる。
【第4回】 2017年7月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
沢渡あまね

生産性が低いなら、この5つに必ず問題がある

1
nextpage

なぜ仕事の生産性があがらないのか? いろいろと工夫しているのに、なぜうまく改善できないのか。働き方を変えるには、まず問題を「問題化」してチームで把握することが肝心。そのためのフレームワークを、ベストセラー『職場の問題地図』の人気業務改善士が教える。新刊『チームの生産性をあげる。』から一部を紹介。

問題の原因にアタリをつける
5つの要素に分解すると問題点が見えてくる

 「この仕事、問題だらけです」「効率悪いですよね、改善しましょうよ」

 そう思っていても、なかなか改善につながらないもの。問題を問題化するには、その業務の問題点を視覚化して、チームで意識を合わせる必要があります。そのためには、なんらかのフレームワーク(枠組み)が必要。問題を問題化するための最もシンプルなフレームワーク=「5つの要素」を紹介します。

 どんな業務も、次の5つの要素に分解することができます。業務がうまく回っていない、効率が悪い、生産性が低いとは、この5つのどこかに異常や不都合がある状態を言います。

(1)インプット
(2)アウトプット(成果物または完了状態)
(3)目的・目標
(4)関係者
(5)効率

 たとえば、あなたがパン工場を運営しているとします。パンを作る業務とは、小麦粉やタマゴや水などの原材料、すなわち「(1)インプット」を、焼きあがったパンという「(2)アウトプット」に変える一連のプロセスです。

 「(4)関係者」とは? その業務を遂行するために、直接的または間接的に関わる人たちを言います。たとえば、インプット(原材料)を提供する業者や農家。パンを作るラインの作業者、設備の保守業者、品質管理部門……プロセスそのものに関わる人も重要な関係者です。そして、アウトプットを受ける人。配送業者、販売店の店長やスタッフ、さらには食卓でパンを食べるお客さんも関係者です。

 ここで言う「(5)効率」とは? たとえば、時間当たりの生産量、歩留まり(不良率)、作業者1人当たりの生産量、作業者の数、作業者の残業時間……など、さまざま考えられます。これらの要素も、業務一覧に追加して書き出してみましょう。なお、「業務一覧」とは、あなたのチームで持っている業務をリスト化した一覧表です。Excelで構いません。業務を見える化するためには、まずざっくり全体像を洗い出す必要があります(詳しくは第3回参照)。

 忘れてはいけない、「(3)目的・目標」の確認。どんな仕事にも目的や目標があります。たとえばパン工場なら、「国産の材料を使ったヘルシーなパンを生産する」などのポリシーなり目的を掲げているでしょう。「糖分○%」など具体的な数値目標もあるかもしれません。

 目的(または目標)の確認は重要です。なぜなら、その業務において何が問題で、何が問題でないかを決める基準になるからです。国産の材料を使ったヘルシーなパンを生産すると約束しているのに、外国産の小麦粉が紛れ込んでしまったら問題です。しかし、そのような目的を設定していなければ、特段問題にはならないでしょう。

 何が問題で、何が問題でないか、組織内での意識を合わせる。そのためにも、業務の目的の定義・確認は必須です。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
チームの生産性をあげる。

チームの生産性をあげる。

沢渡あまね 著

定価(税込):本体1,600円+税   発行年月:2017年7月

<内容紹介>
どんな職場でも働き方は変えられる!人気の業務改善士が教える、仕事の進め方を変えて、アウトプットを最大化する8ステップ。日本マイクロソフト、ヤフー、日本旅行、ナムコ、NTTデータ、大阪王将、ジヤトコ…他、企業事例多数!「働き方改革」実践書の決定版!

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍

(POSデータ調べ、7/2~7/8)



沢渡あまね(さわたり・あまね)

1975年生まれ。あまねキャリア工房 代表。業務プロセス/オフィスコミュニケーション改善士。
日産自動車、NTTデータ、大手製薬会社などを経て、2014年秋より現業。企業の業務プロセスやインターナルコミュニケーション改善の講演・コンサルティング・執筆活動などを行っている。NTTデータでは、ITサービスマネージャーとして社内外のサービスデスクやヘルプデスクの立ち上げ・運用・改善やビジネスプロセスアウトソーシングも手がける。現在は大手製造業、アミューズメント企業、輸送機器メーカーなど複数の企業で「働き方見直しプロジェクト」「社内コミュニケーション活性化プロジェクト」「業務改善プロジェクト」のファシリテーター・アドバイザー、および組織作りや人材育成を行う。著書に『仕事の問題地図』『職場の問題地図』(技術評論社)、『新人ガール ITIL使って業務プロセス改善します!』(C&R研究所)などがある。趣味はドライブと里山カフェめぐり。


チームの生産性をあげる。

 生産性の高い働き方をするためには、残業規制や業務の効率化・高速化だけでは不十分です。「時短」ばかり意識すると、逆に業務量は増え、労働時間は増えていきます。生産性をあげるには、あなたが何気なくやっている仕事の取り組み方を、根本から変えるプロセス改善が必要です。
 本書は、大手から中小企業まで数多くの働き方改革を成功させ、現場を知り尽くした人気の業務プロセス改善士が、仕事の進め方を変えて、アウトプットを最大化する68の手法を解説します。
 現場の部課長、チームリーダー、プレイングマネジャーなどから、経営企画部門、人事部門、広報部門、総務部門などの担当者まで、どんな業種・職場でも使える、超実践的な1冊です。 日本マイクロソフト、ヤフー、日本旅行、ナムコ、NTTデータ、大阪王将、ジヤトコ…他、企業事例多数掲載!

「チームの生産性をあげる。」

⇒バックナンバー一覧