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チームの生産性をあげる。
【第11回】 2017年8月8日
著者・コラム紹介バックナンバー
沢渡あまね

生産性をあげるには「減らす」より「増やす」改善が重要

労働時間、コスト、工程、ムダ……減らすだけの働き方改革はうまくいかない。逆に職場の空気はギスギスに。生産性向上の秘訣は、減らすものは減らしつつ、増やすものは増やすこと。ベストセラー『職場の問題地図』の人気業務改善士が、定着する職場改善のコツを伝授。新刊『チームの生産性をあげる。』から一部を紹介。

「減らす」だけに走らない
減らした時間で何を「増やすか」考える

 働き方改革や生産性向上を考えるとき、私たちは減らすことばかりに意識が向きがちです。総労働時間を減らす、ムダを減らす、工程を減らす、コストを削減する。もちろんそれも大事ですが、増やすもまた大事。

・仲間とのコミュニケーションの時間を10分とった。仲間の1人が、自分の仕事の悩みの解決方法を知っていた。すぐ解決した。
→悩むムダ時間の削減と、チームワークの強化に

 たった5分のコミュニケーションが、1時間のムダを減らすことにつながったりします。メンバー同士、お互いを知ることで、次に困ったときにも助け合いやすくなります。誰かに聞いたほうが早ければ、聞いて解決する。ムダに悩むより、ストレスなく、生産性も高くなります。

 私はいつもクライアントさんにこうお伝えしています。「ムダな2時間の会議を1時間に縮めて、その代わり雑談時間を30分増やしましょう」と。

 減らす一辺倒の改善はうまくいきません。職場の空気もギスギスします。働く人たちのモチベーションが下がります。モチベーションが下がると、生産性も下がります。減らすものは減らしつつ、増やすものは増やす。それが、定着する働き方改革と生産性向上のポイントです。

 人はポジティブな仕事は率先して取り組みます。一方、ネガティブな仕事はなかなかやる気にもなれなければ、ミスも多く生産性はどんどん下がります。以下、ポジティブな仕事とネガティブな仕事の例を挙げます。みなさんのチームでも議論して、洗い出してみてください。

【ポジティブな仕事の例】
 ・好きな仕事
 ・面白い仕事
 ・知的好奇心が満たされる仕事
 ・創造性が発揮できる仕事
 ・チャレンジし甲斐のある仕事
 ・自分(たち)の成長につながる仕事
 ・ちょっとした雑談
 ・達成感のある仕事

【ネガティブな仕事の例】
 ・嫌いな仕事
 ・退屈な仕事
 ・何のためにやっているのか分からない仕事
 ・単純作業
 ・「やらされ感」しかない仕事
 ・自分(たち)の成長につながらない仕事
 ・感謝されない、評価されない仕事
 ・仕事のための仕事
 ・達成感のない仕事
 ・「別にその仕事、私じゃなくてもイイでしょ」

(この原稿は書籍『チームの生産性をあげる。――業務改善士が教える68の具体策』から一部を抜粋・加筆して掲載しています)

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    沢渡あまね(さわたり・あまね)

    1975年生まれ。あまねキャリア工房 代表。業務プロセス/オフィスコミュニケーション改善士。
    日産自動車、NTTデータ、大手製薬会社などを経て、2014年秋より現業。企業の業務プロセスやインターナルコミュニケーション改善の講演・コンサルティング・執筆活動などを行っている。NTTデータでは、ITサービスマネージャーとして社内外のサービスデスクやヘルプデスクの立ち上げ・運用・改善やビジネスプロセスアウトソーシングも手がける。現在は大手製造業、アミューズメント企業、輸送機器メーカーなど複数の企業で「働き方見直しプロジェクト」「社内コミュニケーション活性化プロジェクト」「業務改善プロジェクト」のファシリテーター・アドバイザー、および組織作りや人材育成を行う。著書に『仕事の問題地図』『職場の問題地図』(技術評論社)、『新人ガール ITIL使って業務プロセス改善します!』(C&R研究所)などがある。趣味はドライブと里山カフェめぐり。


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