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もうクレーマーには悩まない苦情対応実践マニュアル

男女で違う納得の「誠意」
間違いを認める時は大げさに

関根眞一 [苦情・クレーム対応のアドバイザー]
【第6回】 2011年8月5日
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最初の対応を誤った時のリカバリー
若い店員の失敗とオーバーなリアクション

 あるとき、若い店員が苦情対応時に腹を立て、お客様に怒鳴り返してしまった。店員は 「自分が辞めてしまえば済む」とでも考えたようだ。しかし、話がそれで済むわけではない。「あんな店員を雇用している会社の責任をどうとるんだ。どうして客の私が怒鳴られなければならないんだ」と、長らく苦情が続いたのである。お客様を怒鳴りつけるというのは、明らかに店側の失敗である。ここは上司や年長者が、「大変失礼いたしました。大声をあげた点についてはお詫びいたします。社員の教育も徹底するようにいたします」と謝罪して、対応を引き継ぐべきだろう。

 苦情について話を聞いている途中で、当方の間違いに気づくこともある。こんな時、私はオーバーなリアクションで切り抜けた。

 「あー、そういうことですか」と、大声をあげて、勘違いしていたことをわかっていただくのだ。そして、「それでは、このように善処いたしましょう」と、切り替えていく。

 間違いとわかったことは、すぐに訂正することが望ましい。とはいえ、適切なリアクションは経験を積まなければ難しいものだ。

いやだと思う気持ちが対応の誤りに

 いくら気をつけていても、完璧な苦情対応をいつもやり遂げることは簡単ではない。時には対応を誤ることもあるだろう。

 『日本苦情白書』のアンケートで、苦情に対して最初に抱く気持ちを尋ねたところ、「いやだ、面倒だ」が3割以上を占めた(右図表参照)。このような気持ちになると、心が閉じてしまい、視野が狭くなる。相手の心情にまで思いが至らなくなり、かえって話がこじれてしまう。苦情の対応を誤るケースは、こうした経過をたどることが多いのではないだろうか。

 対応の間違いに気づいたら、そのことについてすぐに謝罪しなければならない。「先ほど申し上げましたことは、間違いでした……」と。

 とはいえ、苦情を申し立てる側が「はい、そうですか」と簡単に納得するとは考えられないだろう。そこで、最初に対応した者の上司や年長者の出番となる。

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関根眞一 [苦情・クレーム対応のアドバイザー]

1950年生まれ。69年、(株)西武百貨店池袋入社(販売経験26年)。96年にお客様相談室長就任。03年、歯科業界をネットワークする企業に事業部長として入社。04、NPO法人 歯科医院審査機構 事務局次長。05年にメデュケーション株式会社を興す。「苦情学」(恒文社)「苦情対応実践マニュアル」(ダイヤモンド社)など出版。


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苦情にうまく対応するにはどうしたらいいか。まずは、世の中の苦情の傾向を知ることです。苦情の申し立て方に男女差はあるのか。苦情の受け止め方に、業界により違いはあるのか。こうした傾向がわかっていれば、相手を満足させる対応をスピーディーに提供できます。もう「出たとこ勝負」の苦情対応はしなくてすみます!

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