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東京23区「安心・安全な街」~あなたが住む地域の真のリスクと防災力

豊島区――火災・犯罪リスクが最も高い「人口過密地域」が抱える課題

池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長],小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員],一般社団法人東京23区研究所
【第4回】 2011年8月10日
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 東京で一番人口密度が高い所はどこ?中野区と答えたあなた、残念ながら少し古い。

 昨年行なわれた国勢調査の結果を踏まえ、先ごろ都は毎月発表している推計人口を過去に遡って補正した。その結果、2007年以降、中野区に替わり豊島区が人口密度1位の座を占めることになった。「過密都市ならではの安心・安全」。今回は、これがテーマだ。

中野区を抜いて人口密度1位に!
過密都市ゆえの課題は火災リスク

 人口密度首位交代の顛末を、もう少し説明しよう。豊島区の人口密度を押し上げた最大の要因は、外国人の流入である。2007年1月~2011年1月の4年間に、豊島区の住民基本台帳人口(つまり日本人の人口)は2.4%増加した。

 対して、外国人登録者数は何と31%増。23区平均の2倍を超える急増ぶりだ。ちなみに、豊島区に住む外国人は、その6割が中国人。池袋駅の北口は、今や中国人街化しつつある。

 過密都市に話を戻そう。昼夜間人口比率が150%を超える豊島区は、夜だけでなく昼の人口密度も高い。一言でいえば、住宅、商店、事務所などが建て込んでいる。

 区の面積に対する区内総建築面積の割合、つまりグロスの建ぺい率は40%。23区平均の30%を大きく上回る第1位だ。この数字に、豊島区の過密さが象徴されている。

 過密都市でまず心配されるのは、火災のリスクである。面積1km2当たりの火災発生件数は、23区平均を2倍近く上回る3位。1km2当たりの建物全焼火災の発生数は1位、火災100件当たりの死傷者数は3位。データから、火災リスクの高さが伝わってくる。

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池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長]

一般社団法人東京23区研究所所長。東京大学都市工学科大学院修士修了。(財)東京都政調査会で東京の都市計画に携わった後、㈱マイカル総合研究所主席研究員として商業主導型まちづくりの企画・事業化に従事。その後、まちづくりコンサルタント会社の主宰を経て現職。

小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員]

一般社団法人東京23区研究所上席研究員。1978年より財団法人・東京都政調査会研究員、都市問題・自治体政策の研究に従事。87年より中央大学社会科学研究所・客員研究員、多摩地区の地域開発研究に従事。その後、フリーを経て現職。

一般社団法人東京23区研究所

東京23区をさまざまな角度から調査・分析している。マーケティングレポートなどを発行。HPはこちら


東京23区「安心・安全な街」~あなたが住む地域の真のリスクと防災力

東日本大震災を機に、自分が住む地域の安全性を気にする人が急増している。世間一般に「安全」と言われている街でも、そうとは限らない場合があるし、「リスクが高い」と言われていても、本当は災害への耐久力が強い街もある。実際のところ、あなたが住む街の安心・安全度はどうなっているのか。この連載では、地震、犯罪、火事、交通事故といった現代社会の4大災難を中心に、東京23区の「防災力」をあらゆる角度から分析する。豊富なデータを基に、「安心・安全な街」の条件を考えてみよう。

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