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莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

若い女性たちのファッションに脱帽
シルクロードの町・蘭州に押し寄せる消費革命

莫 邦富 [作家・ジャーナリスト]
【第65回】 2011年8月11日
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ここはどこか?

 上の写真はどこで撮られたものか、と質問され、もし本稿のタイトルにシルクロードや蘭州といった文字がなければ、読者の皆さんは果たして正解を出せるだろうか。

 8月上旬に仕事でシルクロードの町・蘭州を訪れた。考えてみると、ここ4~5年の私の活動範囲は中国の西部の奥深いところに広がっている。

 1990年代に入って日本でジャーナリストの道を歩み始めたが、香港返還までの1997年まで、取材活動の舞台はほとんど日本、ヨーロッパ、米国だった。たまに中国関連の仕事をしても、香港、マカオ、台湾関連が多かった。追っているテーマも社会的なものが多かった。

 97年の香港返還を境目にして、次第に目を中国本土に向け、興味をもつテーマも経済関連のものへ傾斜していった。2003年頃までは中国の沿海部(東部とも言う)に頻繁に足を運んだ。蘇州、深圳、広州、青島、そして上海、北京など沿海部の都市がほとんどだった。

 03年頃からは、成熟度が増してきた沿海部よりも、これからの町、明日のスターといった都市と地域に関心をもつようになり、足が次第に中国の内陸部へ向かった。湖南省の長沙、四川省の成都、四川省から独立した重慶など、中部または中部に近い西部の都市を観察した。

 その関心の度合いは今でも弱まっていないが、初物好きな性格のせいか、08年の北京五輪を境に足をさらに西へと伸ばした。近年は寧夏回族自治区の銀川、青海省の西寧、甘粛省の蘭州なども私の守備範囲に入れた。

 一方、私の後ろを追ってくる潮を感じた。秋に日本企業の中国視察を企画しているある銀行関係者が、私との打ち合わせで開口一番、「今回は成都を絶対視察対象に入れましょう。もう一カ所提案してほしい」という。成都はもう遠い西部の都市ではなくなりつつあると感じた。

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莫邦富(モー・バンフ) [作家・ジャーナリスト]

1953年、上海市生まれ。85年に来日。『蛇頭』、『「中国全省を読む」事典』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーに。そのほかにも『日中はなぜわかり合えないのか』、『これは私が愛した日本なのか』、『新華僑』、『鯛と羊』など著書多数。


莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

地方都市の勃興、ものづくりの精度向上、環境や社会貢献への関心の高まり…中国は今大きく変わりつつある。先入観を引きずったままだと、日本企業はどんどん中国市場から脱落しかねない。色眼鏡を外し、中国ビジネスの変化に改めて目を凝らす必要がある。道案内人は日中を行き来する中国人作家・ジャーナリストの莫邦富氏。日本ではあまり報道されない「今は小さくとも大きな潮流となりうる」新発見を毎週お届けしよう。

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