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美人のもと

変身

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第111回】 2011年8月22日
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 季節の変わり目は体調を崩しやすい。急激に変わる気温や湿度がいろんなものを狂わせるのだろう。

 対策はいろいろあると思うが、着るもので調整することは大事である。一日の気温の変化を予測して、上着などで調整可能にしておく。

 上手な温度調整は「美人のもと」を増やす。たぶん「美人のもと」は適温が好きなのだと思う。

 昨日の天候と今日の天候は同じではないということを出かける前には意識したい。

 美人は気温の変化に敏感で、こまめに、さりげなく対応する。上着を着たり、脱いだり、少しでも感じたらすぐ。気づいたら変身している感じだ。

 変身のうまさはそのスペースと音に現れると思う。

 狭いスペース、短時間で。例えば電車に乗っていても隣に迷惑をかけないようにできる。他人のスペースに入らないようにする。入る場合は短時間である。だから隣にいても気にならない。いちいち大きな音を立てることもない。

 温度調整が下手な人がいる。季節はずれではないが、当日の気温に敏感でない服装だ。前日との温度差が激しい日に前日の気温のままの服装でいる人だ。

 そして、こまめに上着で調整することを面倒くさがる。汗をかいているのにずっと上着を着たままであったり、寒くなっても持っている上着を着ないで「寒い」と文句を言ったり。

 そういう人は、着たり脱いだりする時もいちいちオーバーである。着ながら動き回ったり、脱いだものをいちいち振り回したりする。そして、「あーあ」と溜息。そんなに面倒なことだろうか。大げさな動きをしている間に「美人のもと」が減っていくのに。

 この差がもっと表れるのが傘だ。美人は雨に敏感で、差したり閉じたりこまめに対応する。そして、そのときもさりげなく。狭いスペースで、静かに。それは見ていて美しいふるまいだ。自分にも他人にも気を使っている。

 ビルの前などで、傘を振り回すようにして、雨の雫を撒き散らしている人がいる。バサバサと音を立てて。しかも自分にもかかっている。そういう人を見ると、あのバサバサは美人のもとを減らす音に聞えるのだ。

 自分を守ってくれるもの。それを大切にし、上手につきあう意識はきっと「美人のもと」を増やしてくれる。


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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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