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石黒不二代の勝手に改革提言!ニッポンの新しい教育

世界トップレベルの頭脳も“人生最大の挫折”を経験!
なぜ優秀な日本人でも英語が話せないのか
マネックス証券・松本大社長×ネットイヤーグループ・石黒不二代社長 対談【前編】

石黒不二代 [ネットイヤーグループ代表取締役社長兼CEO]
【第5回】 2011年8月22日
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中学から大学卒業までの約10年間、英語教育を受けてきたにもかかわらず、英語が全く話せない――。もしかしたら、この記事を読んでいるあなたもそんな1人ではないだろうか。しかし、それは「勉強が苦手だったから」という理由だけでは片付けられそうにない。当連載ナビゲーター・ネットイヤーグループ石黒不二代社長(スタンフォード・ビジネススクール卒)と今回の対談のゲスト・マネックス証券松本大社長(東京大学卒、ゴールドマン・サックス史上最年少パートナー)が、英語が苦手だった逸話をきわめてざっくばらんに公開してくれたからだ。2人とも、「いざ使おうと思ったらまったく話せない」経験を持っており、そのことが原因で“人生最大の挫折”さえ味わったという。世界のトップスクールで学んだレベルの頭脳をもってしても学校教育だけでは英語を話せるようにならなかったのは、日本の英語教育にどのような欠陥があるからだろうか。そして、2人はどのようにして使える英語を身に着け、挫折から立ち直ったのか。グローバル化が急速に進む日本における英語教育の問題点とその解決策を探る。

東大卒でも英語が話せるわけじゃない!?
アメリカで体験した“人生最大の挫折”

――お2人とも、社会人になってから英語が話せるようになったと伺いました。 

まつもと・おおき/マネックス証券代表取締役社長兼CEO。1963年生まれ。1987年東京大学法学部卒。ソロモン・ブラザーズ・アジア証券を経て、ゴールドマン・サックス証券に入社。当時最年少でゼネラル・パートナーとなる。1999年、ソニーと共同でマネックス証券株式会社を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス(現マネックス証券)を設立、代表取締役社長CEOとなる。
Photo by Toshiaki Usami

松本 そうなの?石黒さんは、もともと英語に堪能だと思っていたけど。

石黒 まったく違いますよ。確かに、新卒で最初に勤めたブラザーでは海外営業を担当していたし、その後は外資系にも勤めていたので、周りからは話せると思われていたかもしれません。けれど、「住む」とか「勉強する」とか「現地で仕事をする」という生の英語って別物。スタンフォード・ビジネススクールに留学した当初は、全く英語が話せず、すごく苦労しました。笑い話みたいだけど、最初の授業で、「やばい。先生、英語しゃべっている」って思いましたもの。全く理解できませんでしたね。

松本 そんな状況で、よくスタンフォードに留学しようと思い、合格しましたね?

石黒 スタンフォードの校風が好きなのとMBAを取ろうと思ったから、とにかく、必死でした。それに日本人って英語に限らず、受験勉強はわりと得意じゃないですか。受験勉強しているとコツがわかるんですよね。だから合格できましたけど、英語を話すのは受験勉強とは違いますね。

松本 すごくわかります。私も英語が本当にダメだったんですよ。英語が話せないから、できるようになりたくて外資系に就職しましたが、それでも本当にできなかった。

 実は、大人になるまで日本はおろか本州を出たことがなく、20歳のときに徳島へ行ったのが生まれて初めて海を渡った経験でした。そして同じ年に友人と一緒にアメリカ旅行をしたのが生まれて初めての海外です。でもその時は、友人が英語を少し話せたので彼に任せていました。その1年後の21歳の夏季休暇中に、初めて1人でアメリカへ行き、マサチューセッツ州にあるタフツ大学の寮に滞在しました。初めは、去年もアメリカに行っているし、これまで英語を勉強してきているし、「なんとかなるだろう」と思っていたんです。

 私は寮に宿泊していただけでしたが、同時期に大学でサマースクールが開講しており、寮のロビーでは世界各国から来た同世代の人たちが会話をしていました。そこで私も話の輪に入ろうとしたのですが、相手の話が全くわからず、こちらの言うことも伝わりませんでした。本当に辛かったですね。

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石黒不二代 [ネットイヤーグループ代表取締役社長兼CEO]

スタンフォード大学にてMBA取得後、シリコンバレーにてハイテク系コンサルティング会社を設立し、日米間の技術移転等に従事。2000年よりネットイヤーグループ代表取締役として、ウェブを中核に据えたマーケティングを支援し独自のブランドを確立。

石黒不二代の勝手に改革提言!ニッポンの新しい教育

グローバル化が急速に進む今、世界で通用する競争力を持ち、リスクや変化を恐れずに活躍できる人材が渇望されている。しかし、日本はそうした人材を十分に育てられない環境下にある。今後、世界で活躍できる人材を育てるにはどのような教育改革が必要か。子どもの教育、社会人教育の両面から、その答えを探っていく。

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