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世界最大の油田地帯が米英の管理下に!?
「アラブの春」はサウジアラビアにも及ぶか
――笹川平和財団アドバイザー・佐々木良昭

佐々木良昭
2011年9月2日
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 国内政治で大騒ぎしている日本では、ほとんど関心を払われなくなった「アラブの春」現象は、いま危険水域に入り始めている。

 読売新聞の特派記者がリビアのトリポリとベンガジに入ったようだが、ニュースが第二面にしか出ていないということは、アラブで起きている激変に日本が全く注目していないということであろう。危険を顧みず身体を張ってリビアに乗り込んだ記者諸兄には、現地からの記事で第一面を飾れなかったということに同情を感じる。日本では総理の交代がニュースの最重要テーマになってしまい、外国での出来事を全く知らされない状態になっている。

 リビアの場合は、あるいは日本にとって大きな影響が及ばないということから大きな問題とはなるまい。しかし、湾岸諸国、なかでもサウジアラビアで異変が起こった場合は、どうであろうか。

 述べるまでも無い、日本は湾岸、なかでもサウジアラビアの石油にエネルギーの相当部分を依存している。まして最近では原発の危険性が大きく取り上げられ、化石燃料への依存が増加する傾向にあり、湾岸の情勢に対する関心を高めておく必要がある。

健康問題が懸念される
王位継承権者たち

 現在、サウジアラビアの王家は瀬戸際に立たされている。

 第1に、チュニジアやエジプト、リビア、イエメンという共和国で始まった「アラブの春革命」が、バハレーンやヨルダンなど王制の国家を不安定な状態に追い込んでいる。そのことはいずれ、サウジアラビアを始めとする湾岸の産油諸国にも、多かれ少なかれ波及する。現時点では湾岸産油諸国は国民に対して、石油・天然ガス収入を大盤振る舞いすることによって、何とか国民の不満を抑え込んでいる、という状態である。

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