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「野田首相?知らないね」
中国人も呆れる、5年で6人の首相

姫田小夏 [ジャーナリスト]
【第83回】 2011年9月9日
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5人目までは格好の話題
しかし6人目ともなると…

 「5年間で6人の首相」。中国の各紙は8月31日、第95代首相に野田佳彦氏が選出された記事に対し、こんな見出しをつけた。

 「あんたたちの首相はまた替わっただろ」――。

 鬼の首を取ったかのような突っ込みを覚悟せざるを得なかった。過去5年に6人の首相。5人目の菅直人首相の時までは、日本の首相の交代は上海市井の格好の話題だったからだ。当時、その嘲笑の目は日本人である筆者にも向けられた。

 だが、さすがに6人目の交代となると、やや空気が違う。

 もはや“格好の突っ込みネタ”を通り越して“無関心”的空気が漂う。あれほど日中関係に敏感な反応を示す中国のメディアや「網民」(ネットユーザー)の反応からは、以前にあったような日本の新首相への関心が感じ取れない。

 老百姓と呼ばれる一般庶民ならなおさらである。

 「イエティエン・ジャーイェン(野田佳彦)を知ってるか」と訊いても、「はぁ?」という鈍い反応しか返ってこない。

 外交、軍事面に強い現地紙「環球時報」は8月30日、「歴史問題には強硬な姿勢、党内内紛を利用した意外な勝利」というサブタイトルをつけ、「鷹派が日本の新首相に就いた」と一面で報じた。しかし、それ以来、同紙が新首相について大きく紙面を割くことはなかった。

 9月6日には新内閣組閣が伝えられたが、記事の内容は日本国内や欧米の新聞の引用にすぎなかった。中国人の反応が薄い理由は「新大臣の知名度が低く、中国の記者が認識しておらず、ほとんど取材ができなかったため」(事情通)だ。またリビア情勢にも押された。そのため、中国の市井には新首相就任のニュースは十分には伝わっていないのが現状だ。

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姫田小夏 [ジャーナリスト]

ひめだ・こなつ/中国情勢ジャーナリスト。東京都出身。97年から上海へ。翌年上海で日本語情報誌を創刊、日本企業の対中ビジネス動向を発信。2008年夏、同誌編集長を退任後、「ローアングルの中国・アジアビジネス最新情報」を提供する「アジアビズフォーラム」主宰に。語学留学を経て、上海財経大学公共経済管理学院に入学、土地資源管理を専攻。2014年卒業、公共管理修士。「上海の都市、ビジネス、ひと」の変遷を追い続け、日中を往復しつつ執筆、講演活動を行う。著書に『中国で勝てる中小企業の人材戦略』(テン・ブックス)、共著に『バングラデシュ成長企業 バングラデシュ企業と経営者の素顔』(カナリアコミュニケーションズ)。

 


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90年代より20年弱、中国最新事情と日中ビネス最前線について上海を中心に定点観測。日本企業の対中ビジネスに有益なインサイト情報を、提供し続けてきたジャーナリストによるコラム。「チャイナ・プラス・ワン」ではバングラデシュの動向をウォッチしている。

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