過去の保険料計算式のチラシは
私にとっての「お宝」

年金の手取りを減らす、健康・介護「保険料インフレ」の実態

 私は80代の夫の両親と同居している。よく「東京に住んでいて、子どもがいないのに同居とは、珍しいですね。大変じゃないですか?」と言われるが、まったく大変ではない。中高年4人で楽しく暮らしている。仲良くできるのは、義理の両親と相性がいいのと、食べるものの味付けが実家と同じからだと思う。

 私の役割は「働いて収入を得る」ことと、「家庭内FP」の2つ(家事は義母が担当してくれている)。高齢の親にとって「家庭内FP」はとても便利な存在のはず。役所や金融機関の手続きは、私が代行することがほとんどだ。

 高齢者にとって負担なのは、役所から送られてくるさまざまな郵便物の処理だろう。わが家の場合、両親宛てに来たものは、とりあえず自分たちで開封して読むことになっている。

 返信などアクションが必要なものは「見てほしい」と声をかけられ、私が手続きをし、両親がアクション不要と思ったものは、「あとで晶恵(私のことです)が見る引き出し」に入れる。今のところ、自分たちで「アクション必要、不要」を読み取ってくれるので助かっている。

 先日、その「引き出し」を開けたら、郵便物でいっぱいになっていたので、整理をすることに。そこに入っているのは、年金額の通知、介護保険料や後期高齢者医療保険の保険料通知、固定資産税通知、使った医療費の通知など「アクション不要の通知類」。10年分以上あるものも…。

年金の手取りを減らす、健康・介護「保険料インフレ」の実態種類別に仕分けをしたところ

 古いものは、そのまま捨ててもよかったのだが、この連載コラムのネタになるような「お宝」があるかもしれないので、中身を確認することに。仕分けに取りかかったら意外に大変。休日がつぶれてしまった。

 ありましたよ、みなさんにお伝えしたい「お宝」になるネタ。当コラムでも頻繁に「社会保険料は年々アップし手取りを目減りさせている」と書いているが、それを確認できる過去の通知類が出てきた。介護保険料と(75歳以上の)後期高齢者医療保険料の通知の封書に「保険料の計算式」のチラシが同封されていたので、それをもとに保険料を計算してみた。