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超円高の陰で急展開した
あおぞら銀買収話の裏事情

週刊ダイヤモンド編集部
2011年9月13日
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部長級も肩たたきの対象に挙がっているというあおぞら銀行
Photo by Toshiaki Usami

 あおぞら銀行の買収話が浮上している。買収元として名前が挙がるのはオーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)。もし実現すれば、外銀が邦銀を買収して日本に上陸する初案件となる。

 そもそも、あおぞら銀は米投資ファンドのサーベラスが筆頭株主。ファンドとしてサーベラスが出口戦略を考えるのは当然で、じつは半年ほど前にもANZに同行株の売却話を持ちかけている。

 そんな折に“超円高時代”が到来。「サーベラスにとってみれば、より高く売ることができる絶好の機会」(銀行関係者)といえる。

 実際、あおぞら銀は認めないが同行ではこの夏から「“肩たたき”通告が始まっており、それに伴い、本店の再移転話も聞こえてくる」(同行関係者)。経費削減による利益の底上げで少しでも高く売ろうとしている、というのだ。

 この件に金融庁は、買収話が出た直後にあおぞら銀幹部を呼び出すなど、関心を示す。「ファンドだと短期利益を重視しがちで困るが、銀行なら外資系でも問題ない」(金融庁関係者)と考えており、“外資”という壁は越えられそうだ。

 ANZ側の思惑としては、豊富な預貯金に注目している、アジア事業拡大のため、などの憶測が飛ぶ。しかし、「これまで外銀が日本に来てもうまくいったためしがない」(金融筋)。

 あおぞら銀といえば、新生銀行との統合に失敗、強みとされた地方銀行とのネットワークも今はずたずたで、「邦銀で関心を示すところはない」(邦銀幹部)といわれるほど。それだけに、買収が実現したとしても、よほど練った戦略がなければANZは買収を後悔することになるかもしれない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 新井美江子)

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